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松本武久ブログ~中盤で差がつく必殺の手筋~

みなさま、こんにちは。棋士の松本武久です。

5月25日に「中盤で差がつく必殺の手筋」という本を出させていただきました。


今回は、本書の中から「捨て石」がテーマの手筋を2つ取り上げます。

実戦で相手が無理をしてきたときに確実に咎められたら、嬉しいですよね!本書では、相手の無理を咎める手筋も多く紹介しています。

まずはこちらをご覧ください。

本書のp.211で、白番です。
定石の途中で白が三々にツケたところですが、1,3と黒が抵抗してきました。白はどのように対処するのがいいでしょうか?


黒1,3には白4から6と切るのが適切な応手です。8までシチョウにカカえることでできれば成功です。しかし・・・


黒1の切りが狙いで気を付けなければいけません。白はどう対応しますか?


黒1の切りには白2のアテが好手です。黒3と逃げられ、5と取られたときの白6のカケが捨て石の手筋です!10まで厚みを作って白が優勢です。

普段打っている形でも、定石と違う手を打たれると思いがけない変化がたくさん潜んでいます。知っていて絶対に損のない図なので是非参考にしてくださいね。

続いてこちらをご覧ください。

この図のテーマは、相手が欲張ってきた時にどう咎めるかです。
本書のp.181で、白番です。
黒1とコスミツケて隅をがんばったにも関わらず、3とハサんできたのは欲張りな手です。
白はどう咎めますか?


まずは白1,3と打ってから・・・


続いて、白1の切りから3と捨て石にするのが手筋です。11まで厚みを作って大成功です。
ここまで捨て石がうまく決まると気持ちいいですよね!


前図の白1で1から3と打つのは、一見自然な打ち方ですが、黒4までとなって、先ほどの図とは地、厚みともに大きく損をしています。

捨て石をうまく活用できるようになると囲碁の幅が広がります。
碁敵に差をつけるために捨て石を身に付けましょう。

本書は、実戦でよくできる形の中で、特に役立つものを集めた自信作です。是非手にとって、ご活用ください。