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級位者と有段者で差がつくポイントを考えてみた 序盤編 新刊案内『よくわかる囲碁の序盤 勝てる定石・布石の選択法

7月の新刊『よくわかる囲碁の序盤 勝てる定石・布石の選択法』の内容紹介です。

こんにちは。囲碁編集部の山本です。

本日は、7月11日発売の新刊案内です!
山田晋次著『よくわかる囲碁の序盤 勝てる定石・布石の選択法』


突然ですが、質問です。
”あなたは自分で序盤の作戦を立てることができますか?”

「No」と答えてくれた方、ありがとうございます。「Yes」と答えた方、ちょっと待ってください。閉じないでください。

これ、意外と自信を持ってYesの方は少ないのではないでしょうか?

私はこれがかなり苦手で、級位者の頃はもちろん、段を持ってからもできませんでした。
例えば、三連星。私はとにかく広げて大きな地を囲って勝つ作戦だと思っていました。間違いではないですが、当然、どこかで相手は模様に入ってきます。そこで、入ってきた相手を攻めながら得をして勝つ作戦でもあるのですね。
私がこれに気付いたときの棋力は、某インターネット対局サイトで五段か六段くらいです。この頃に冒頭の質問をされていたら、自信を持ってYesと答えたと思いますが、これではNoですね(笑)

まずは、自分の作戦を立てられることが第一です。
「模様作戦で打とう」「足早に実利を稼いで、シノギ勝負に持ち込もう」という意識をすることで、石の方向や定石の使い分けを意識できるようになる、というわけです。本書の主眼はここです。
その次に、相手はどういう作戦か? というところまで意識できるようになれば高段への道が開けてきます。これはまた別の機会に(笑)


それでは、本書の中身を見ていきます。

よくある布石で、黒7とツケられた場面。オサえるかナダれるかの選択ですが・・・


かなり大雑把に言うと、白1のオサエは「コミを利用して実利の勝負にしたい」という作戦です。白3のツギは、AのカケツギからBのヒラキまでいく手や手抜きで他に打つ手もあります。方法が違うだけで、大原則の作戦は同じです。


白1のナダレは「下辺に模様を作りたい」という作戦です。また、この形は、大ナダレ定石や小ナダレ定石といった難解定石に突入する可能性があるので、「事前に研究しておいた定石の変化でハメて勝ちたい」なんていう作戦もアリです。

本書は、基本的な布石を網羅し、作戦の意図と打ちこなすための定石や考え方の知識を解説しています。これらを身につけるだけでも、大幅に序盤が上達するでしょう。

さらに、そこから一歩踏み込んで、事前の研究で自分だけの得意布石を身につけよう、というところも解説しています。
山田晋次六段の得意布石を例に、このような作戦を考えている、というところを紹介・解説しています。それをそのまま自分の得意布石にしてしまうのも良し、参考にして自分だけの得意布石を生み出すのも良いと思います。

作戦を立てられるようになると、実力の向上はもちろんですが、囲碁がぐんと楽しくなります。ただ、なんとなく打って勝つより、自分の作戦がはまって勝つほうが爽快ですし、こういう作戦だと思わせておいて実は・・・、というような楽しみ方もできます。

ワンランク上の序盤力を見つけたい方に、是非オススメの一冊です!

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