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囲碁AI書籍をまとめてみた ~今後の刊行予定も~

こんにちは。囲碁編集部の山本です。

2017年。囲碁界は昨年に引き続き、大激動の年でした。
井山七冠の再誕、若手棋士の大活躍。このような時代だからこそ見応えのあるベテランの意地。近年の囲碁界は本当に面白いと思います。
しかし、大きな変化をもたらしている主役が「AIの躍進」であることは間違いないでしょう。

「突然お前は何なんだ」という感じですが、今年弊社が発行した囲碁AI書籍の紹介をしたいと思います。

3月発売「囲碁AI新時代」王メイエン著

トップ棋士でありながらコンピュータ囲碁に精通しているメイエン先生の快作。
先生に企画のOKをいただいてから、ものすごい勢いで原稿が出来上がっていくスピード感が印象的でした。
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6月発売「進化を続けるアルファ碁 最強囲碁AIの全貌」洪道場編

年末年始に行われた「Master」対トップ棋士の60局を詳細に解説したものです。大ボリュームの解説と若手棋士が多数登場するコラムが必見の一冊です。
私の一年はこの一冊の制作から始まったので、個人的にも思い入れのある書籍になりました(どうでもいい情報)。
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7月発売「囲碁AI時代の新布石法」大橋拓文著

「ブラックホール」などの変則布石を囲碁AIの布石と絡めながら解説した戦術書です。
元々、「変則布石の戦術書」という形からスタートした本書。囲碁AIの話題性と著者が大橋先生ということを考慮して、いきなり方向転換をしました。過密なスケジュールの中、無茶振りに応えていただいた大橋先生に感謝です。
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8月発売「依田流アルファ碁研究 ―よみがえる、呉清源・道策」依田紀基著

アルファ碁の棋譜と呉清源・本因坊道策の棋譜を比較研究。それぞれの観戦ポイントや類似点をまとめた一冊です。並べやすい棋譜がたくさん収録されているので、棋譜並べ初心者の方にもオススメです。
アルファ碁+古碁=依田先生という奇跡の方程式を発見し、早速アタックしてみたら快諾をいただいたので驚いた記憶があります。
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12月発売「アルファ碁は何を考えていたのか?」小松英樹、河野臨、一力遼著

3人の棋士に、囲碁AIの実戦から同一局面を出題。それぞれどのように考えるのか、また自分ならどう打つか、という思考を明かしてもらう贅沢な一冊です。
局面はAIの面白い着手の場面となっているので楽しめますし、「トップ棋士はこんなことを考えているのか~」と上達にも役立つ内容になっています。
タイトルは今流行の擬人化です(たぶん)。
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さらに、すでに刊行が決まっているものが2冊あります。
これまでの囲碁AI書籍は、棋譜並べが前提となっていたり、解説が高度な内容だったりと有段者以上の方がメインターゲットとなっていたのですが、この2冊は誰でも気軽に手に取れる内容になっています。

12月発売「一問一答で身につく 囲碁AI流 新しい序盤の考え方」山田晋次著

「次の一手」問題集で、アルファ碁の実戦から100題出題しています。
スタートする局面がAIの特徴的な局面からなので、棋譜並べの手間も必要ありません(全問手順付きなので、並べたい方は並べられます)。なぜこの手なのか、という解説もついているので序盤力向上にオススメの一冊です。
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1月発売「囲碁AIが変えた 新しい布石・定石の考え方」安斎伸彰著

布石や定石は進化のスピードが速い分野で、少し前に打たれていた形が現在は悪い評価に変わっていたりします。さらに、囲碁AIの影響でそのスピードに拍車がかかっています。
本書の内容は、前半は棋士の研究で評価が良くなった形、悪くなった形の解説。後半は囲碁AIの影響で評価が変わった形、新しく生まれた形の解説になっています。
布石や定石の最先端を知り、碁敵に差をつけたい方にはぴったりの一冊です。
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さらにさらに、まだ詳しい情報公開はできないのですが、以下の企画が進行中です。
企画が頓挫しなければ来年のいつかに出ます。
「DeeoZenGoによる序盤評価の解説書」
「アルファ碁流三々の解説書」
「アルファ碁Zeroの打碁集」
「アルファ碁Teachによる上達法?」


他にも「こんな本が読みたい!」というものがありましたら、是非ご意見をいただけると幸いです。もちろん、AIに関係のないテーマでも大歓迎です!

本年は大変お世話になりました。よいお年をお過ごしください。
来年も何卒よろしくお願い申し上げます。
 

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