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牧野武文の「社会派で行こう!」

「ブロックチェーン」が秘める可能性

「人工知能」「ビットコイン」と並んで昨今よく耳にする「ブロックチェーン」。今更聞きにくいけど、実際どういうものなの?という方のために、概要と、分かりやすい解説書を紹介。

世の中を変える技術「ブロックチェーン」

世の中、人工知能ブームだが、専門家は、世の中を大きく変える技術として、人工知能とともにブロックチェーンを挙げる。なぜなら、ブロックチェーンは改竄ができない分散型台帳だからだ。

預金台帳、住民台帳、土地台帳といったものは、改竄されないために管理をする手間が大変で、銀行や役所といった機関が大変な労力をかけて管理をしている。しかし、ブロックチェーンにすれば、改竄することが不可能なデジタルデータなのだから、みんなでコピーを持っておけばいい。

つまり、役所のほとんどの仕事は不要になるのだ。役所の存在感が薄れるということは、統治の仕組みも大きく変わり、世の中が大きく変わる。それが期待されている。

「ブロックチェーン」の仕組み

ブロックチェーンがなぜ改竄できないのか、その仕組みの詳細については今回の参考文献『今さら聞けないビットコインとブロックチェーン』(大塚雄介 著/ディスカヴァー・トゥエンティワン 刊)をお読みいただきたいが、簡単に言えば、台帳の項目がレゴブロックのようなものになっていて、これをつなげて台帳ができているイメージだ。

本物のレゴブロックと違うのは、接続部の凸が項目の内容により自動計算されるということだ。つまり、ブロックごとに凸の形が違っている。新しいブロックを接続するには、前のブロックの凸に合う凹の形を計算しなければならないが、この計算が大変で、これをやってくれた人にはご褒美が与えられる。これがマイニング作業と呼ばれている。

もし、ブロックの途中の項目データを改竄すると、自動的に凸の形が違ってくるので、ブロックが繋がらなくなって切れてしまう。このような切れてしまったブロックチェーンは不正なものとして捨てられてしまう。しかし、この台帳は簡単にコピーができるので、たくさんの人が正しい台帳を保有している。それで、一部で改竄があっても、すぐに正しい台帳に戻すことができるのだ。

ブロックチェーンによって、世の中がどう変わるかについてはまだわからない部分も多い。でも、ジョン・レノンの『イマジン』を彷彿とさせるような、「みんなで世界をシェアする」というピュアな期待に、みな胸を膨らませているのだ。

参考文献

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今さら聞けないビットコインとブロックチェーン
大塚雄介 著/ディスカヴァー・トゥエンティワン 刊
出版年月 2017年3月

ビットコインを支える技術「ブロックチェーン」

 


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著者プロフィール

牧野武文(ライター)
フリーライター/ITジャーナリスト。ITビジネスやテクノロジーについて、消費者や生活者の視点からやさしく解説することに定評がある。IT関連書を中心に「玩具」「ゲーム」「文学」など、さまざまなジャンルの書籍を幅広く執筆。また、現代語(なう語)で論語の内容をつぶやくTwitterアカウント「孔子なう」(@KongziNow)を運営。著書に『横井軍平ゲーム館: 「世界の任天堂」を築いた発想力』(ちくま文庫)、『任天堂ノスタルジー 横井軍平とその時代』(角川新書)、『Googleの哲学』(だいわ文庫)、『進撃のビッグデータ』(マイナビ新書)、『インターネット社会の幻想』(アルク新書)、『グラフはこう読む!悪魔の技法』(三修社)、『論語なう: 140文字でわかる孔子の教え』(マイナビ新書)など多数。また、テクノロジー分野の歴史と偉人達を追った電子書籍『レトロハッカーズ』シリーズをKindストアにてセルフ出版している。