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望遠鏡導入計画

(10)スカイポッドVMC110Lを組み立てる

注文した「スカイポッドVMC110L」が届きました。箱は思っていたよりも小さく、この中に本当に天体望遠鏡が一式入っているのか疑ってしまうほどです。通常の三脚ではなく、コンパクトなデスクトップ脚が付属していることもあるのでしょうが、それにしても小さいですね。重量もこんなに軽くて大丈夫なの?と考えてしまいました。しかし、今回はコンパクトであることが条件の一つでしたから、軽量であることについてはまったく問題はありません。これなら1人で容易に持ち運ぶことができるので、ベランダに移動する時や車に積んで郊外に運ぶ際には苦労しないでしょう。

 

これがスカイポッドです。箱の大きさがわかるようにデジタル一眼レフを上に置いてみました。この中に天体望遠鏡のパーツがまるまる一式入っています。

箱の中身は?

 

この小さくて軽い箱の中身はどうなっているのでしょうか。さっそく、箱を開いてみます。すると半分近くを鏡筒が入っている縦長の箱が占めていました。経緯台はその横の発砲スチロールの中に納められています。当然ですが、どちらもかなり小さいサイズです。中身をすべて取り出して並べてみると、鏡筒、経緯台、接眼レンズ2個、スポットファインダ、説明書、星空ガイド、六角レンチ等が箱に入っていました。デスクトップ脚はすでに経緯台に取り付けられているので、鏡筒を経緯台に取り付け、スポットファインダを鏡筒に固定して、あとは接眼レンズを差し込めば基本的な組み立ては終わりです。数分もかかりません。

 

箱を開いて発泡スチロールを取ると中身はこのような感じになっています。左が鏡筒で右が経緯台です。デスクトップ脚の脚の1つが鏡筒の箱の下に潜り込んでいるので、鏡筒を先に取り出す必要があります。

 

中身をすべて並べてみました。左から、鏡筒、マニュアル類、接眼レンズ、スポットファインダ、本体となっています。

 

とりあえず組み立ててみました。とても簡単で数分で完了です。それにしても小さいですね。これでも一人前の天体望遠鏡です。しかもこのサイズで自動導入式なのです。コンパクトという点では問題なく合格です。

 

経緯台には「STAR BOOK-TypeS」というコントローラが取り付けられており、これを取り出して単三電池を入れる必要があります。電池は4本をコントローラに、8本を本体に入れなくてはなりません。コントローラは問題ありませんが、本体側は電池ボックスを収納するのにコネクタ部の方向があって少々コツが必要です。コントローラは、経緯台から分離して単体で星座早見盤としても使用が可能ですが、電源スイッチもコントローラと本体にそれぞれ別にあり、両方をオンにしないと経緯台は動きません。本体側のスイッチは切り忘れてしまうことが多く、電池の消耗に注意しなくてはいけません。

 

本体の「Vixen」というロゴが入った下の白い部分はカバーになっており、このように開くことができます。中には本体側の電池ボックが取り付けられいて、青いフタを上にスライドして電池ボックを取り出します。STAR BOOK-TypeSコントローラのケーブルは、電池ボックスケースの外側に巻かれた状態で納められていて、解くとこのように本体と離してコントローラを使うことができます。

 

本体側の電池ボックスは裏表で計8本の単三電池を収納できます。電池の向きに注意しましょう。

 

電池ボックスを本体に戻す際には◯の分に注意してください。コネクタが左下に来るように入れないとはみ出てしまいフタが閉まりません。

 

電池ボックスを収納したら最後にフタを閉めて元に戻します。もしフタがうまく閉まらないようでしたらコネクタの位置を間違えて収納してしまった可能性があるので確認しましょう。

 

コントローラには単三電池を4本入れます。こちらの作業は電池の向きさえ気をつければすぐ終わります。

 

本体の左側には上から、電源スイッチ、外部電源端子、予備端子の3つが並んでいます。本体側の電源スイッチを切り忘れて電池を消耗させてしまうことがあるので注意しましょう。予備端子はD-SUB9ピンですが、マニュアルには「現在対応していません」と記述されています。何のコネクタなんでしょうね?

 

組み立てはこれですべて完了です。軽量なので苦労もなくとても簡単でした。次回は、初期設定について紹介ます。

 


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〈連載目次〉

「望遠鏡導入計画 - 1 金環日食に向けて機材を検討する」
「望遠鏡導入計画 - 2 メーカーはやはりタカハシか?」
「望遠鏡導入計画 - 3 どのタイプの望遠鏡を選ぶか:基礎編」
「望遠鏡導入計画 - 4 どのタイプの望遠鏡を選ぶか:鏡筒編」
「望遠鏡導入計画 - 5 どのタイプの望遠鏡を選ぶか:架台の種類編」
「望遠鏡導入計画 - 6 どのタイプの望遠鏡を選ぶか:経緯台編」
「望遠鏡導入計画 - 7 どのタイプの望遠鏡を選ぶか:赤道儀・三脚編」
「望遠鏡導入計画 - 8 購入条件に合う天体望遠鏡を探す」
「望遠鏡導入計画 - 9 天体望遠鏡はこれに決定!」
「望遠鏡導入計画 - 10スカイポッドVMC110Lを組み立てる」
「望遠鏡導入計画 - 11スカイポッドVMC110Lの設定と調整」
「望遠鏡導入計画 - 12スカイポッドVMC110Lのアライメント準備」
「望遠鏡導入計画 - 13スカイポッドVMC110Lのアライメントを行なう」
「望遠鏡導入計画 - 14危険が伴う太陽撮影!NDフィルタも注意が必要」
「望遠鏡導入計画 - 15日食撮影用のフィルタを用意する」
「まさに神秘の天文現象 ? 2012年5月21日の金環日食」
「金環日食のクライマックスを13秒のビデオで」

 

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著者プロフィール

マイナビ出版 天体観測&撮影編集部(出版社)
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