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連珠最速の攻撃~四追い~|「速度のゲーム、連珠へようこそ」第2回

連珠講座第二回です。前回は、連珠は速度のゲームであるということを紹介しました。先手の取り合いが大事になります。
今回と次回では、連珠の速度を考える上での最重要概念を紹介します。講座はだんだんと難しくなっていきますが、これさえ理解すれば連珠で具体的に何を考えればいいかがひとまず分かるようになります。ボードゲームで上達する過程でよくある悩み、私自身も経験しているのは「何を考えればいいかがわからない」ということだと思います。それさえ分かれば考える気にもなるのに、分からないからモヤモヤしてしまう。そういった方は多いのではないでしょうか。第二回の講座でそのモヤモヤを払っていきましょう。

連珠最速の攻撃~四追い~

四追いとは読んで字の如く、「四だけで勝つ」手順の総称です。四を打つと次に五ができるようになるため、相手は絶対に防ぐ必要があります。これを利用して間髪入れずに勝つテクニックが四追いです。早速具体例を見ていきましょう。

上図で黒番です。よく見ると右下に白の三がありますね。通常なら黒は白の三を受ける必要がありますが、今回は黒からA,B,Cと四を三回打つことで棒四を作ることができます。白が先に棒四を作る隙がないので、これで黒の勝ちになります。途中、黒Bと打った時に黒には四と活三が同時にできています。(四三と呼びます。) この四三→棒四という流れはこれからたくさん出てくるので是非覚えてください。もう一問、今度は最初に答えを示さないので練習しましょう。

【練習問題】

上図、黒から打ち始めて四追い勝ちをしてください。
なお、連珠の資料で問題を出すときにはしばしば以下のような表記をします。

「黒先、四追い勝ちは?」

「黒先」とは「黒から打ち始める」ことです。全体の意味合いは「黒から打ち始めて四追い勝ちを探してください」という意味になります。白から打ち始める場合は、「白先」という表記をします。本講座でも、以下出題をするときには上記の形式に倣いますので徐々に慣れていきましょうね。答えを見たい方は下にスクロールしてください。











 

【答え】

黒5にて棒四

四と飛び四を一度ずつ打つと四三ができ、四三→棒四の流れが完成します。四追い問題の解答は上図のように記し、棒四まで打つのが一般的です。 四追いは対局が決着するとき、引き分けを除いて必ず発生します。すぐに見えるようにするためには数をこなすのが効果的ですので、以下に追加で3問ほど例題を用意します。サクサクこなしていきましょう!全て黒先の四追いです。

【例題①】

実戦で最も多い形の一つで、この四追いは暗記推奨型です。









 

【答え①】

黒5にて棒四

黒5にて棒四です。片方が止められている三を剣先と呼びますが、剣先と連が共に盤上に存在するときは四三が発生しやすいので、盤面をよく見るようにしましょう。続いて次の問題。

【例題②】

今度は剣先が三本あります。四追いは文字通り四を使うため、剣先の数が多いほど出現率が上がります。この形も頻出型から出題しました。









 

【答え②】

黒7にて棒四

先ほどの問題から一手伸びました。四追いは石を目で追っていると、手数が伸びるにつれ頭の中で読みにくくなっていきます。石ではなく線として四三ができる場所を考えるのがより速く見つけるコツです。

【例題③】

黒の形は十字型です。これは連珠において好型で、攻めていくなかで作ると非常に勝ちやすいです。白には飛び三がありますが、黒は四追いですのでこれを無視して勝つことができます。









 

【答え③】

黒7にて棒四

この四追いの筋は本当の超頻出ですので、対局を重ねるにつれ多く目撃することになるでしょう。斜めが見にくいかもしれません。

以上例題3問、お疲れ様でした。皆さん解けましたでしょうか。
最後に今日の講座で紹介したことを以下にまとめます。

① 四追いとは四の連続によって勝つ攻撃のこと

② 四三→棒四が勝ちパターン

③ 相手に三があっても無視して四追い勝ちできる

④ 片方が止まっている三を剣先と呼ぶ

以上4点になります。四追いは数をこなすだけ上達し、練習の成果が表れるのに即効性があります。たくさん解いて、連珠を楽しみましょう♪

第二回講座では、連珠最速の攻撃手段である四追いを紹介しました。連珠はいかに相手より先に打つかというゲームで、その指標が四追いです。これがわかっているだけで攻防に一気にスピード感が出てきます。次回の講座では、四追いを発生させるテクニック「フクミ手」を紹介します。次回もよろしくお願いします。

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