新しい市場のつくりかた
東洋経済新報社
- 三宅秀道(著者)
ものづくりではなく「文化」を創ることが、新しいマーケットを切り開く。気鋭の経営学者が、豊富な事例と多くの余談を交えて、ビジネスの豊饒な可能性を解き明かすユニークな一冊。
戦いのフィールドを変えよう!
先の見えない日本企業。技術やスペック競争、値引き合戦で疲弊してしまっている。ここから脱却するには、戦いのフィールドを新しく変えて、「新しい市場」をつくらなければならない。
今までは「技術=ものづくり」に傾斜した、いわば「文明」重視の議論が多かったが、ここでの提案は「文化」の創造にある。顧客のニーズは大切だが、それだけでは成り立たない。問題を発見し、これまでにないライフスタイルを提案して、市場を作る。そして、次世代のための幸せな社会を作っていく。その可能性は、さまざまな条件に恵まれている大企業だけでなく、町の中小企業にもあふれている。
本書では、経営学の研究者として、主としてものづくりの現場を歩き、新市場の創造に成功した企業を多く見てきた著者が、経営学をベースに新しいビジネスの戦い方、企画発想のヒントを説いたものである。
古今東西の「余談」と取材で稼いだ事例をベースに、抽象的な経営学の議論をわかりやすく伝える。話し口調の奔放な筆致、数字や横文字は入れない。350ページを超えるボリュームながら、前提知識なしでも一気に読める面白さ。ビジネスのヒントが詰まった、気鋭の経営学者による、日本発の新しい経営書がここにある。
発売日:2012-10-05
目次
第1章 さよなら技術神話
第2章 新しい「文化」を開発する
第3章 「問題」そのものを開発する
第4章 独自技術なんていらない
第5章 組織という病
第6章 「現場の本社主義」宣言
第7章 価値のエコシステムをデザインせよ
第8章 ステータスと仲間をつくれ
第9章 ビジネスの外側に目を向けよ
第10章 地域コミュニティにおける商品開発
終 章 希望はどちらにあるか
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