問題解決のジレンマ
東洋経済新報社
- 細谷功(著者)
イノベーターには「問題解決」ではなく「問題発見」型の思考が求められる。無知に気づき、無知を活用する、究極の思考法を体系化。
思考の限界を超えよう!
巨人ピーター・ドラッカーが最後に挑もうとした「無知の活用法」
ピーター・ドラッカーは亡くなる約2年前のインタビューで、「書き残したテーマがあるとしたら?」という質問に対して
「無知(イグノランス)のマネジメントだ。もし書いていたら、私の最高傑作になっただろう」と語っている。
ソクラテスは「自分がいかに知らないかを知る」=「無知の知」を唱えた。
本書は、ソクラテスとドラッカーが唱えた「無知」に着目して、
「無知」に気づき、「無知」を活用する「問題発見」のための思考法を体系化している。
「知識量で勝負すること」や「与えられた問題を解くこと」は、もはや人間が取り組む問題ではなくなってきている。
人間が集中すべき課題は、新しい問題を発見し、定義する(広義)の問題解決の「上流部分」にシフトしている。
「下流」の問題解決と「上流」の問題発見では、必要な着眼点も価値観もスキルも異なる。
本書では、「アリとキリギリス」のアナロジーによって、問題解決型と問題発見型の2つの思考回路を対比し、
その対立構造を明らかにしている。
アリとキリギリスが共存共栄できる道はないのか。
キリギリスのように「跳んで考える」ためにはどうしたらいいのか。
「問題発見のための思考回路」を理解し、「無知・未知」を意識することで、「常識や壁」を打ち破る発想が生まれる。
すなわち、キリギリスのように新しいフロンティアに向かって、高く跳び立つこともできるようになる。
発売日:2015-04-16
目次
PART1 「知」と「無知・未知」~その構造を明らかにする
「知らないことすら知らない」=「未知の未知」という死角
「知」は事実と解釈の組み合わせ
「無知・未知」を考えるためのフレームワーク
既知と未知との不可逆的サイクル
ソクラテスとドラッカーが唱えた「無知」の二つの視点
PART2 「問題解決」のジレンマ~「問題解決」できる人は「問題発見」ができない
「知(識)の」ジレンマ
「閉じた系」のジレンマ
「問題解決」のジレンマ
PART3 「アリの思考」vs.「キリギリスの思考」~問題解決から問題発見へ
「アリの思考」と「キリギリスの思考」の違い
「ストック」から「フロー」へ
「閉じた系」から「開いた系」へ
「固定次元」から「可変次元」へ
「特異点」からの問題発見法
アリとキリギリスは共存共栄できないのか
PART4 問題発見のための「メタ思考法」~次元を上げて問題を発見する
上位概念と下位概念
「抽象化・アナロジー」で次元を上げる
思考の「軸」で次元を上げる
「Why(上位目的)」で次元を上げる
「メタ思考法」を活用するために
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