マイナビ女子オープン出場者インタビュー

島井 咲緒里女流初段

 

ここが頑張りどころ いつまでも二枚看板では

 
  島井には本紙のマンガで主人公を務めてもらった。
「こぢゃんとやるぜよ」
  本人の声でこの言葉を聞いてみたいな。女の土佐弁は、夏目雅子の「なめたらいかんぜよ」が強烈にかっこよかったからね。
  などと妄想を広げるファンのために(?)島井は新たな環境で頑張っている。
「やりたい事が自分たちでできるのは、とても楽しみです。慣れない事ばかりで忙しいですけど。以前は女流同士のつながりが薄かったように思いますが、今は連帯感を感じています」
  女流名人位リーグでは、前期B級1位でA級に復帰した。石橋と松尾香織女流初段が降級し、LPSA所属のA級は中井と島井の2人だけになっている。今期の島井は、まだ1勝。
「実力通りの成績。まだ力が足りない。中井さんとの対局では詰みを逃した」
  課題は中盤の力不足と自己分析。秒読みであせってしまうことも。「振り飛車穴熊しかないので、作戦の幅も広げたい」と語る。
  レディースとは縁が薄かった。98年に初めて本戦入りしてから、昨年やっと2回目の予選突破を果たす。本戦では未勝利。昨年は中井との1回戦で、惜しい将棋を落とした。
「チャンスはあった。昨年本戦に出られたことを、前向きに考えたい」
  ここで急所の質問。LPSA第3のエースは?
「自分がナンバー3かどうかはともかく、いつまでも中井・石橋の二枚看板だけではいけない。自覚をもって近づく努力をしたい」
  LPSAの大目標は、タイトルを持ってくること。島井は自分もその力になりたいと意気込みをみせる。
「今回の予選方式は面白そうですね。前日の抽選も、自分はやることが決まっているので、不安はありません。本戦では決勝がLPSA同士になって、その一人が自分ならいいですね。ここは頑張りどころです」
  やっぱり、こぢゃんとやるしかないですね。
   
 



 

 

昨年のレディース本戦1回戦

中井と戦う島井

 

 



(週刊将棋 2007年10月10日号)

 

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