マイナビ女子オープン出場者インタビュー

岩根 忍女流初段

 

公募の新称号名乗りたい 関西から複数の予選突破を

 アマチュアのときにレディース94と95に出場し、いずれも予選突破。95では本戦1回戦に勝ち、ベスト8まで進出した。「このころは、東京に行けるので、対局が楽しみでした」と当時を振り返る。
  奨励会を経て、2004年に女流1級でデビュー。レディースは3年連続で予選を突破し本戦に進んだ。そのなかでも05年の本戦1回戦の対中井広恵女流六段戦が印象に残っている。得意の四間飛車で挑んだ一局だ。「中井さんとは初対局で楽しみにしていました。うまく指していて終盤に勝ったかなと思ったけど、打ち歩詰めをうっかりしていて・・・。悔しかった」。
  昨年は初の予選で敗退した。子供を身ごもり、臨月を迎え大変なときだった。「残念でしたが、それは理由にできない」ときっぱり。子供も昨年の9月に無事出産した。
  今回、電話でインタビューを行った。受話器越しに子供の声が聞こえた。「生まれる前から子供は好きでしたけど、こんなにかわいいものかと。アンパンマンってよくしゃべっています」と笑った。
「称号は公募ですよね。楽しみです。できれば名乗ってみたい」といきなりの優勝宣言。「出場するからには、優勝を目指している。一戦一戦大切に指し、いい将棋を見せたい」と意気込みを語る。
  調子は「悪いとは思っていない。けれど、結果が伴っていない」。40分の持ち時間にも「あまり指したことがないので、感覚をつかまないと」とこれから対策を練る。
  一斉対局にも「すごいこと。楽しみにしています」と言う。レディースでは関東と関西に分けて予選を行っていたが、今回は区別なく行う。「関西だけでは対戦相手が大体分かるが、今回は初対局の棋士とも当たる。しかも関西からより多く本戦に出場できる可能性があり、みんなで頑張りたいなと思います」。
 

 

 

 

「楽しみにしていた」という

中井との初対局

 

 



(週刊将棋 2007年10月3日号)

 

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