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マンション 絶望未来―週刊東洋経済eビジネス新書No.290

東洋経済新報社

バブル期並みに価格がハネ上がった新築マンションのブームは、五輪後までもたない。新築は在庫が余り、タワーマンションは大規模修繕が難航。廃墟寸前のマンションが街にあふれ返る。まさに日は沈みかけている。

新築分譲マンションの売れ行きがおかしい。そんな話があちこちで聞こえ始めてきた。未発売の「潜在在庫」増加からも、こうした傾向が見てとれる。土地代や建設費用が上昇し平成バブル期並みに価格がハネ上がった結果、購入者層の需要価格とのバランスが崩れたのではないか。さらに、KYB問題や羽田新飛行ルート、五輪選手村跡地の巨大開発や金利上昇への懸念など時限爆弾とも言える要因も気にかかる。一方、住民の高齢化、空き家増加、管理不全で既存マンションにも課題は山積し、問題は今後一層加速すると見られている。
これから何が起きて、どう対応するべきか。「絶望未来」に立ち向かう知恵を探る。

本誌は『週刊東洋経済』2018年12月8日号掲載の30ページ分を電子化したものです。

発売日:2019-04-04

目次

新築の大収縮と老朽化の多重苦
新築分譲マンションが売れなくなった!
免震・制振偽装 KYB問題でタワマン建設が止まる?
羽田新飛行ルート 都心を襲う鉄道車内級の騒音
INTERVIEW 18年春ごろに潮目が変わった(沖 有人)
INTERVIEW コスト高が新築物件の質に影響(星 直人)
選手村跡地 首都圏の相場を狂わせる4100戸の割安分譲
都有地 土地代「タダ同然」のからくり
金利上昇 2%上昇なら購買力急減
築40年超「廃墟化マンション」の実態
INTERVIEW 強制力のある制度で管理徹底(長嶋 修)
INTERVIEW 供給時から延命可能な施策を(齊藤広子)
2022年がX年 タワマン修繕クライシス
修繕工事費「水増し」の手口
自力で進める大規模修繕
BIMは不適切コンサル問題の救世主か
国交省のマンション政策
長持ちマンションを作る管理組合運営のツボ