天災と復興の日本史
東洋経済新報社
- 外川淳(著者)
巨大地震や津波、噴火などが、どのように歴史を動かしたのか。また、先人達はいかにして復興を成し遂げてきたのか。新視点から日本史と日本人を分析し、現状の危機からの脱出法のヒントを示す。
世界有数の火山列島という国土の成り立ちから、大地震はじめ大天災にしばしば見舞われてきた日本。そうした大災害が、どのように歴史を動かしてきたのか。また、先人達はいかにして復興を成し遂げたのか。天災(地震・津波・噴火)という新視点から日本史を捉え直した意欲作。
本書では、日本史を動かした主要災害として、天長出羽地震、鎌倉地震、天正地震、慶長伏見地震、寛文高田地震、宝永富士山大噴火、天明浅間山大噴火、島原大変、善光寺地震、安政江戸地震、磐梯山大噴火、濃尾地震、明治三陸大津波、関東大震災などを取り上げている。そして、これらの被害そのものより、災害後、当時の為政者(トップ)や人々がいかに考え行動して、復興の道を歩んだかを分かりやすい語り口で解説している。
なかには、天災という切り口から歴史を捉え直すことにより、従来の通説とは違った歴史解釈が示されている点もあり興味深い。たとえば、豊臣家を弱体化するために徳川が行わせたといわれる寺社造営なども、慶長伏見地震の復興という視点から捉え直すことにより、違った側面を浮かび上がらせている。そのほか、江戸幕府による復興税の不正利用、復興政策のまずから起きた一揆、地震の二次被害を防いだ名君、世界的科学者・野口英世誕生のきっかけとなった大噴火――といった意外な実話がふんだんに紹介されている。
また、たび重なる大津波にもかかわらず進まなかった三陸の住居の高所化、関東大震災後の政争により縮小された復興計画……など、現在の日本が直面する、東日本大震災からの復興という課題に対しても大きな示唆を与える内容になっている。
発売日:2011-07-07
絶賛!発売中!
-
- 自分で自分を幸せにする浄化法
-
- 矢尾こと葉(著者)
- 自己啓発
-
- NISAで始める投資信託-週刊東洋経済eビジネス新書No.50
-
- 週刊東洋経済編集部(著者)
- ビジネス・経済 読み物
- 2014年1月からNISAが始まりました。「税金がかからないのなら投資を始めてみようか」という投資初心者に向け、NISAについての詳しい解説やNISAを使った投資信託の買い方や選び方を伝授します!
-
- パワハラ防止のための アンガーマネジメント入門
-
- 小林浩志(著者)
- 経営・マーケティング
- 上司の理不尽な怒りで職場が萎縮する。怒りをコントロールすることでパワハラを防止し働きやすく成果の上がる職場にする方法を説く。
-
- 世界が驚くニッポンの医療産業力
-
- 泉谷渉(著者)
- ビジネス・経済その他
- 日本の産業界は今猛烈な勢いで150兆円の医療産業へ転換を計っている。夢の「がん治療器」等新商品開発で欧米に挑む企業の姿を描く.
7258件中 6497-6500件目先頭前へ1621162216231624162516261627162816291630次へ最後
Copyright © Mynavi Publishing Corporation