世界は危機を克服する
東洋経済新報社
- 野口旭(著者)
リーマン・ショックから今日に至るまで、世界経済はなぜ迷走を続けているのか。「リフレ派」の代表的論客、待望の書き下ろし。
なぜ、大停滞から抜け出せないのか
世界の経済学者たちは何を議論してきたのか
1930年代の大恐慌から今日に至るまで、経済不況をめぐる論戦は、つねに「ケインズ主義対反ケインズ主義」の図式で争われてきた。21世紀の世界経済危機においても、反ケインズ主義陣営は「不況下の財政引き締め」を主張し、それに対してケインズ主義陣営は「超拡張的な金融政策とマイルドな財政政策のポリシー・ミックス」を主張してきた。日本の「アベノミクス」も後者の陣営に位置づけられる。本書は、大恐慌以来80年の経済論戦を展望し、世界の経済学者たちは何を議論してきたのか、世界経済はどこへ向かうのかを明らかにする。アベノミクスによって注目を集める「リフレ派」。野口旭教授はその代表的な論客の一人であり、本書は、野口教授の知的格闘を集大成した待望の書き下ろしである。
発売日:2015-03-12
目次
第1章 世界経済危機の変質
第2章 世界的金融危機はなぜ起きたのか
第3章 世界経済危機と危機下の経済政策
第4章 主要国のマクロ経済政策とその中間的総括
第5章 不況下における財政政策の基本原理
第6章 非伝統的金融政策の論理I──ポートフォリオ・リバランスと為替チャネル
第7章 非伝統的金融政策の論理II──期待チャネルと政策レジーム転換
第8章 財政と金融の統合政策──ヘリコプター・マネー
第9章 世界的マクロ安定化への課題──金融政策と財政政策の正常化
第10章 政策パラダイムとしてのケインズ主義と反ケインズ主義
終章 ケインズ主義の終わりなき闘い
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