2014.12.03
天候を判断してさらにを12月3日13時22分4秒に延期されていた小惑星探査機「はやぶさ2」(Hayabusa2)の打ち上げがいよいよ開始されます。打ち上げ期限の限界は12月9日までだったので、宇宙ファンもホッとしているところでしょう。最近、米国の民間無人ロケット「アンタレス」の打ち上げが失敗しただけに気になるところですが、日本が世界に誇る高性能ロケット「H-IIA」の成功率は現在96%です。心配は無用と言っていいでしょう。
ライブ中継も行われますが、さすがにウィークデーだけにすべてを見るのは難しい方が多いと思います。そこで、「H-IIAロケット」26号機の打ち上げのシーケンスに基づいてそれぞれの日本時間を算出してみました。休み時間をうまく利用して応援してはいかがでしょうか。
打ち上げ後経過時間(日本時間) 距離 高度 慣性速度 事象
00時00分00秒(13時22分04秒) 0000km 0000km 00.4km/s リフトオフ
00時01分39秒(13時23分43秒) 0034km 0046km 01.6km/s 固体ロケットブースタ燃焼終了
00?時01分48秒(13時23分52秒) 0043km 0053km 01.6km/s 固体ロケットブースタ分離
00時04分10秒(13時26分14秒) 0268km 0137km 02.8km/s 衛星フェアリング分離
00時06分36秒(13時28分40秒) 0777km 0202km 05.6km/s 第1段主エンジン燃焼停止
00時06分44秒(13時28分48秒) 0817km 0207km 05.6km/s 第1段・第2段分離
00時06分50秒(13時28分54秒) 0847km 0210km 05.6km/s 第2段エンジン第1回始動
00時11分18秒(13時33分22秒) 2430km 0254km 07.8km/s 第2段エンジン第1回燃焼停止
01時39分23秒(15時01分27秒) 0433km 0250km 07.8km/s 第2段エンジン第2回始動
01時43分24秒(15時05分28秒) 1883km 0313km 11.8km/s 第2段エンジン第2回燃焼停止
01時47分15秒(15時09分19秒) 4187km 0889km 11.4km/s はやぶさ2分離
01時53分55秒(15時15分59秒) 7069km 2867km 10.4km/s しんえん2分離
01時58分05秒(15時20分09秒) 8230km 4418km 09.7km/s ARTSAT2-DETHPACH分離
02時02分15秒(15時24分19秒) 9066km 6088km 09.2km/s PROCYON分離固体ロケットブースタ分離
打ち上げ方向は、96度(北が0度として)なので種子島宇宙センターの右に向けて飛び立ち、固体ロケットブースターや衛星フェアリング、第1段の分離と落下地点は太平洋となります。打ち上げから約11分で第2段の燃焼が停止し、その後第2段の再始動まで約1時間40分ほどあります。そこから「はやぶさ2」の分離は7分で終了します。その後、小型副衛星の分離については、ライブ中継の予定はありません。
著者プロフィール
- マイナビ出版 天体観測&撮影編集部(出版社)
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