こんにちは、囲碁人編集部です。

前回の記事では、第38期碁聖戦の挑戦者となった河野臨九段の著書『スモール中国流布石徹底ガイド』を紹介しました。
今回はその書籍の中から1例を紹介したいと思います。

テーマ図

第38期碁聖戦挑戦者決定戦では、黒番の河野九段がスモール中国流を仕掛け、白1（6手目）までテーマ図と全く同じ進行になりました。

カカリへ先行

書籍で紹介されている推奨図です。白1のシマリは穏やかな手なので、黒2のカカリを急ぎます。その後黒6まで、定石通りに根拠を確保しましょう。

実戦

挑戦者決定戦では、黒2のカカリから星にヒラキ、白の三々入りとなりました。

このように、同じ出だしだったとしてもその後に色々な変化があるのが囲碁の魅力であり、難しさでもあります。
相手が自分の望む進行と違うことをしてくるかもしれません。裏を返せば、相手の望まない進行に持っていくことができれば、対局を有利に進められます。
囲碁では様々な変化を読み、相手より有利な立場で対局を進めていくことが重要です。

多くの進行や対策を学び、様々な場面へ臨機応変に対応できるようになりたいものです。