データで読み解く中国経済
東洋経済新報社
- 川島博之(著者)
中国脅威論は間違っている。中国は普通の開発途上国にすぎない――。中国政府や民間の統計を徹底分析し、私たちの知らない本当の中国の実像に迫る。
中国は「失われた20年」へ突入した!
評論家やジャーナリストによる、印象に基づいた中国脅威論は間違っている。数字やデータに立脚しないで中国について書かれた本をいくら読んでも、中国の全体像を理解することはできない。しかし中国の発表する統計データは信頼性に欠け、肝心なデータが伏せられていることも多く、実証的な研究をすることが難しい。
本書では、不確実な情報やデータに基づいて的確な判断を行うことができる「システム分析」の手法を用いて中国経済に迫る。そこで明らかになったのは、過去20年間にわたり謳歌してきたバブルが崩壊し、低成長を余儀なくされる「失われた20年」が始まった中国経済の実像であり、貧富の格差が拡大し汚職がはびこるという奇跡の成長の『からくり』である。
普通の開発途上国にすぎない中国の実像を描き出すとともに、日本がとるべき長期的視点に立った対中戦略を示した一冊。
発売日:2012-11-22
目次
序 章 奇跡の成長とバブル
第1章 急速に少子高齢化する中国
第2章 中国はごく普通の開発途上国
――投資額が異常に多いいびつな構造
第3章 成長から取り残される農民
第4章 都市住民は豊かになったのか
第5章 中国解剖図
――奇跡の成長の『からくり』
第6章 中国共産党と国家
第7章 中国の「失われた20年」が始まった
第8章 日本への影響
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