中国自壊
東洋経済新報社
- 増田悦佐(著者)
中国経済の高成長は早晩行き詰まり、国家分裂は不可避となる。そのとき日本はどうなるのか? 人気アナリストが鋭く切り込む。
「本書の内容は『全編、これ内政干渉』といえる、きわどいものだ。中国の現政権は、あきらかに人類がこれまでの歴史で積み重ねてきた、どこに生まれようと人間であれば普遍的に持っているはずの権利を踏みにじって、人類史そのものを何世紀か押し戻そうとするような政治を続けている。
その象徴が、中国独特の戸籍制度だ。この制度については、農村から都市への人口流入を防ぐ制度だと思いこんでいる人が多いようだ。だが、まったく違う。中国の全国民の身分を、生まれによって固定化させる制度なのだ。こんな制度がいつまでも続いていること自体が、中国がいかに横暴で身勝手な権力者によって支配されているかを示している。
ここまで歪んだ政治制度は、どんなに強固に構築されているようでも、どこかでほころびが生じたら、あっという間に崩壊するだろう。そして、この政権崩壊は、中国の労働者、農民にとって画期的な境遇の改善につながるはずだ。」──「おわりに」より
発売日:2013-06-27
目次
はじめに
第1章 龍の年は、ずるずる引きずる年だった
第2章 中国に黒鉄の時代がやってきた
第3章 「社会主義」格差超大国の出現
第4章 頭のいい人たちが多すぎる国の難局──迷い出た唐宋変革論の亡霊
第5章 史上最大・最強のケインズ主義国家の末路
第6章 資源消費バブルは弾けた──次は何か
おわりに
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