人材採用に活かすマーケティングノウハウ3ステップ 事例詳細|つなweB

今、採用を見直すべき理由

さまざまなデジタルツールが登場し、マーケティングの世界は大きく様変わりしました。そのなかでも最大の変化と言えるのが、ターゲットを絞ったマーケティングができるようになったことです。昔は商品やサービスを利用してもらいたいと思ったら、テレビCMや新聞広告といった、マス広告を利用するしかありませんでした。マス広告の分野では100人のお客さんに利用してもらうために1万人、10万人…と、できるだけ多くの人に広告を届けることが必要です。しかし、デジタルマーケティングのノウハウが進化した今は、その商品やサービスを本当に必要としている100人を見つけ出し、情報を届けるという手段をとることもできるようになってきています。

採用の分野でも、そのマーケティングのノウハウを活用すれば、あなたの会社が本当に必要とする人材を見つけ出して関心を持ってもらう、といったことができるのです。うまく運用すれば、「この会社は自分にマッチしている」と考えた人が、こぞってエントリーしてくるようになるでしょう。その範囲は、今この時点で転職を考えている人にとどまりません。転職を検討していない優秀な人材にも、「働いてみたいな」と思わせ、転職を促すことができるようになるのです。

「採用は究極のマーケティングである」という言い方がありますが、まったくもって正しい見方だと言えると思います。

 

デジタル時代の新しい採用を取り入れよう

ただしこのやり方を取り入れるためには、これまでの考え方を一新し、新しい発想で採用活動に取り組む必要が出てきます。人事部だけではやりきれないことも多いため、会社ぐるみで採用活動に取り組む必要もあるでしょう。さらにはその手法にあわせ、組織改善に取り組まねばならないケースも出てきます。しかし、今、会社の将来をともに担う優秀な人材を仲間に引き入れるには、今の時代にあった手法を積極的に取り入れる必要があります。恐れることなく、進めてほしいと思います。

本特集ではここから3章に分けて、デジタルマーケティング時代の採用のノウハウを詳しく紹介していきます。1章では相手の分析(と、そのために必要となる自分たちの分析)の方法を紹介し、2章ではその分析をもとに、本当に必要な人材に情報を届ける方法を説明します。そして3章では、見つけだした人材との面接をどう進めていけばいいのかを説明していきたいと思います。なじみの薄い考え方などもあるかもしれませんが、ぜひ前向きに取り組み、一歩前へと踏み出してください。

小泉森弥
※Web Designing 2018年8月号(2018年6月18日発売)掲載記事を転載

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