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UXデザインはビジネスを成長させるための鍵である ここであらためて知りたい

本特集ではここまで、優れたUXのWebサイトやサービスを実現するためのテクニックやツール、さらにはその手法を活用した事例を紹介してきましたが、これらはすべて「UXデザイン」の考え方に基づくものです。では、そもそもUXデザインとは何なのでしょう。ここではグッドパッチの土屋尚史さんに教えてもらうことにします。

01 UXデザインのほんとうの意味

なんとなく敷居が高いもののように感じる「UXデザイン」。活用の進んでいない自分たちには関係ない、と思いこんでいる人もいるでしょう。実は、そんなアナタのプロジェクトにこそ必要なノウハウなんです。

 

私はこれまで、長く「UXデザイン」と関わってきましたが、いまだに正しく理解されていないと感じることが多いんです。しかし一方で、それも当然だな、とも感じています。日本では学生時代にUXを正しく学んだ人が少ないですし、そもそも日本語の情報ソースが少ない。あったとしてもアカデミックなものが多く、なかなかビジネスシーンに応用することができていないのです。

しかし、ここまで記事を読んでいただいた方ならおわかりの通り、UXデザインはWebサイトやサービスをよりよいものにするために必要不可欠なものです。日本でも、優秀な経営者や営業マンは「顧客視点」という言葉をよく使いますよね。UXはそれと同じく、いかにユーザー視点で物事を考えられるか、ということなんです。

では、「UXデザイン」はどのような意味になるのでしょうか。

「UX」は”User Experience”、ユーザーの体験、その一連の流れを指します。たとえば、Webサイトで何かしらの価値を提供をしようとした場合、Webサイトの中にその価値を詰め込むことになります。しかし、UXではユーザーがその価値を享受するまで、つまりWebサイトを訪れ、価値を見つけ、それを得るまで(場合によってはその後まで)を一連の流れ、つまり体験として捉えるのです。

では「デザイン」という言葉が何を指すのか。この言葉にはさまざまな意味が含まれており、どう捉えるべきか難しいところがあるかもしれません。ここでいうデザインは見た目を整えたり美しくしたりするだけでなく、「設計する」とか「構造化する」という意味を含んでいます。つまり、UXデザインという言葉は“ユーザーにとって優れた体験とは何かを考え、それに基づいた設計(デザイン)を行うこと”といった意味だと考えるとしっくりきます。

しかし、ここまではわかっても「ユーザー体験に基づいた設計など、どう行えばいいのか」と疑問を抱く方も多いでしょう。ユーザー体験という、そもそも人によってもWebサイトやサービスによっても異なるものを設計するなんてことができるのか、と。そこで頼りになるのが「ユーザーインタビュー」や「ペルソナ」「カスタマージャーニーマップ」「プロトタイピング」といった手法です。

ただし、これらの手法を活用することが目的になってはいけません。あくまでも優れたユーザー体験を実現し、そして自分たちのゴールに到達するために、必要な手法を取捨選択することが大切です。

UXデザインの効果はそれだけに止まりません。複数のメンバーで行うプロジェクトに欠かせない、共通認識を養うことができるようになります。Webサイト制作やサービス構築といったプロジェクトは、皆さんもよくご存じの通り、多くの人が関わってつくりあげるものです。しかもその中には、普段はWeb以外の分野の仕事をしている人や(たとえば営業部門の人など)、外部のWeb制作会社から参加する人が含まれるのが普通です。そういった役割や得意分野が異なる人たちの間で起きがちな齟齬やすれ違いを避けるために立ち返ることのできる場所としてのゴールになるいうわけなんです。

私はこの点でUXデザインを「共創」のためのプロセスでもあると考えています。

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UXデザインの目的とは?
UXデザインには2つの大きな特徴がある。一つはユーザー理解を深めて行くこと。そしてもう一つがそこで得た情報を可視化し、皆でものづくりをする「共創」の体制をつくることにある
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掲載号

Web Designing 2018年2月号

Web Designing 2018年2月号

2017年12月18日発売 本誌:1,530円(税込) / PDF版:1,200円(税込)

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PVは上がっているのに、コンバージョンに繋がらない!
Webサイトが期待するほどの効果をあげられない!
そこで、サイトの改善を急務として考えている方は多いと思います。

Webサイトの弱点を改善して、成果の出せる武器にしたい、もしくは、Webを有効活用した新しいビジネスを立ち上げたい。そうお望みの方に、「UX(ユーザー体験)」のノウハウをお勧めします。

UXとはとても端的に言えば、ユーザー視点で設計やデザインを考えることです。マーケティングの世界は、ユーザーの心をとらえる「体験を売る」時代になり、ますますこの考え方が取り上げられるようになりました。ただ、「UX」という言葉が先行して、イマイチ何のことかわからない、理論はわかるけど実際にどこから手をつけていいかわからないという方も少なくないのではないでしょうか。

UXは闇雲に叫んでも成功するものではありません。そこには理論に基づく準備やプロセスがあります。
本特集を一通りお読みいただければ、無意識にUXの理論や見るべき視点、メリットや期待できる効果などが把握でき、みなさんのビジネスの現場で応用ができるようになることでしょう。

【段違いの成果が出るUXの「5プロセス」】

[1]心を1つに。
プロジェクトチームの意識共有を図ろう

[2]お客様を知る。
ユーザーの「ホンネ」や動向を知ろう

[3]商品を知る。
プロジェクトにおけるビジネス的課題を把握しよう

[4]理想を描く。
商品のあるべき姿を描き、実現のためのアイデアを練ろう

[5]つくる・見せる・話を聞く。
原型を部外者に試してもらい、反応を見よう


<こんな方にオススメです>
・UXをまずは何から始めていいのかわからない
・UXってデザインだけじゃないの?
・そもそもUXってなにがよくなるの?
・部署を横断して取り組むべきなのはなんとなくわかっているが、説得する自信がない
・理論だけではなく、現場で実践していることが知りたい
・Web解析時のUX評価方法や改善方法を知りたい
・UXの重要性をクライアント・上司に理解してもらいたい
・効率よく成果をもたらすためのテクニックを知りたい

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