2017.11.13
数字の「見える化」でわかる比較・相関分析 基礎のキソ 分析がわかればレポートの読み方が変わる!
WebやSNSの課題に取り組むとき、レポートとして上がってきた数字を眺めているだけになっていませんか? 問題点や解決の糸口を見つけるために、比較分析の基礎知識を知っておきましょう。
PDCAの精度を高めよう! 数字の「見える化」がカギ
もしあなたがネットショップ担当者で、上司に今月の成果をたずねられたらどう答えるでしょうか? 「まあまあです」「なんとか大丈夫です」といったあいまいな回答では、人によって受け止め方が違います。これを「今のところ売上目標の80%で、残り20%は月末のセールで達成できそうです」と返せれば、事実を客観的に共有できます。
さらに、事実から課題を見つけ仮説を立てるステップでも、数字は欠かせない手段となります。例えば1万人の集客を目標とし、結果が8,000人であった場合、参照元は検索が多いのか、SNSなのか、メルマガ配信数に対して反応は…などなど、数字によって実際の状況を把握することができます。ビジネス用語で言うところの「見える化」です。
しかし、見える化だけでは分析したことにはなりません。男女比や過去の購入履歴と掛け合わせて傾向を見たり、以前と比較して施策の効果があった点・なかった点などから、なぜ達成できなかったのか仮説を立て、次の打ち手に繋げる必要があります。
このように数字から現れた事実(ファクト)に対して、そこにどういう意味があるのか考えること(ファインディング)が、データ分析の大きな意義なのです。今回はその基本として、比較分析と相関分析について解説します。
数字に苦手意識をお持ちの方も少なくないと思いますが、そんな方こそここで少しだけ、基礎知識や間違えやすいポイントを覚えておいてください。きっと、いつものレポートから見えてくるものが変わるはずです。
眺めているだけじゃダメ!「比較分析」の手順を知ろう
比較分析は、まず分類軸を選定し、数字を加工・比較して差異を抽出し、最後に知見をまとめるという手順で行います。分類軸として最もよく使われるのが「デモグラフィック」です。これは性別・年代・職業などといった顧客の固有情報のこと。この他、月別や曜日別といった「時間比較」、前年・前月などと比べる「経年比較」といった分類軸があります。

「比較分析」は数字を出すだけではなく、そこにどういう意味があるのか考えるまでが1セット

マーケティングは、デモグラフィックを出発点にさまざまな分類軸と掛け合わせていくのが基本