場違いな投稿にしない「SNS連携術」 事例詳細|つなweB

Q. SNS連携はしてもいい?

A. マッチする投稿を選別する

SNSはメディアごとに世界観があり、適した投稿や利用しているユーザー層は違ってきます。また、熱心なファンは他のSNSでもフォローしてくれるものなので、まったく同じ投稿が同時に流れていたらそのすべてには反応しないうえ、使い回しをしていると感じてしまい、あまりよくありません。そのため、たとえ同じ画像を投稿する場合でも、文章をそれぞれ書きわけるなどするのが望ましいです。

そうは言っても、少ないリソースで複数のSNSを運用せざるを得ないという場合はあるでしょう。そのときは、すべてのコンテンツを連携させてしまうのではなく、他のSNSにもマッチするだろうというものだけを選んで連携させるようにします。また、連携させた双方の投稿を場違いなものにしないためには、それぞれのメディア特性を理解する必要があります。

 

Q. Instagramとの連携は?

A. 見映えのする画像を

Instagramは写真を主体にコミュニケーションする場で、SNSの中でも特に世界観が強いため、見映えのする画像だけを連携するようにしましょう。あまり言語の壁がなく海外ユーザーともコミュニケーションが取りやすいメディアですが、英文コメントや英語のタグをつけてそのままFacebookに連携させるのは不自然な投稿になります。自社のサービスを海外展開していないのならば、双方とも日本語だけの発信と割り切るのがよいでしょう。

また、Instagramではハッシュタグがフォロワー以外とも繋がる有効な手段で、多用するのは効果的です。しかしFacebookでは、多くのハッシュタグがつくのはあまり好まれません。Facebook内のハッシュタグ検索はソーシャルグラフに基づき、自身と繋がりの強いものに絞って表示されるという性質上、ハッシュタグ検索からの流入が見込みにくいという違いもあります。

Instagramでは、写真をメインに少ないコメントで成立しますが、Facebookはある程度情報量がないと有用な投稿だと見なされづらいという点にも配慮したほうがよいでしょう。

 

Q. Twitterとの連携は?

A. Twitter側から投稿する

もしFacebookとTwitterを連携させる場合は、Twitter側から連携を行うのがオススメです。文字数制限が140文字と少ないTwitterからFacebookへと投稿するようにすれば、文字が溢れることはありません。加えて、画像や動画は文字数にカウントされないものの、URLは文字数に関係なく23文字としてカウントされることにも注意が必要です。

ビジネス的な話題と親和性の高いFacebookに比べて、Twitterは趣味的なものや日常的な投稿が多い傾向にあります。Twitterでもハッシュタグはよく利用されていますが、前述したようにFacebookではあまりハッシュタグの利用頻度が高くないので、連携する際にはその点に配慮してください。

TwitterからFacebookへの連携
FacebookからTwitterへの連携
FacebookとTwitterを連携させる場合は、Facebook側から連携すると文字数が超過してしまうことがあるので、Twitter側から連携するのがオススメです

 

Q. LINEとの連携は?

A. 基本的にそのままでOK

Facebookのタイムラインと企業によるLINEのホーム投稿は機能が近いので、ほとんどの場合、そのままコンテンツを連携させて大丈夫です。ただ、LINEでよく行われる、アンケートやクイズの選択肢をスタンプの顔で指定し、ユーザーにリアクションをしてもらう手法は、Facebookでは避けた方がよいでしょう。Facebookは基本的に、機能をそのままの用途で使ってほしいという意図があるようで、ユーザーの感情を伝えるためではなく、アンケートの選択肢としてスタンプを使うと、ニュースフィードアルゴリズムの評価が下がってしまうことがあります。連携を考える際には、そうしたSNS側の理念も理解しておく必要があります。

LINEのアンケート
Facebookのアンケート
LINEで定番のスタンプを利用したアンケートは、Facebookページではエッジランクを下げてしまう可能性があるので避けたほうがよいでしょう
教えてくれたのは…
小野寺翼 (株)メンバーズ
教えてくれたのは…
小林洋祐 (株)メンバーズ
平田順子
※Web Designing 2017年8月号(2017年6月17日発売)掲載記事を転載

関連記事