「マクロからミクロの視点」を意識すること 読み手に負担をかけない文章構造を学ぶ|WD ONLINE

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Web Designing 2022年2月号

「マクロからミクロの視点」を意識すること 読み手に負担をかけない文章構造を学ぶ

文章を「わかりやすくする」ための作法を知っておくべき

先日、プロダクトデザインやエディトリアル、さらにはWebのデザインも手掛けている大御所デザイナーと仕事の話をしていました。彼は、すでに還暦を超えている巨匠デザイナーなのですが、まだ現役バリバリで、ナショナルクライアントの広告などに関するデザイン業務を手掛けている方です。

そんな彼に「デザインの方向性って、どう考えて、どう決めるんですか?」と聞いたのですが、その答えが秀逸でした。「そんなものは考えない。待つ。降りてくるのを待つだけ」。恐山のイタコと話をしているのかとつい錯覚してしまいましたが、違うのです。彼は、デザイナーです。デザインのスタート時には、「降臨」をただただ待つ時間が必要だというのです。

要は、天才なのでしょう。しかし、文章を書かねばならぬ我々は、そうはいきません。「文章を書くには、キーボードに指を置いて、降臨を待ちましょう」。この連載でそう書ければ楽なのですが、そうもいかないので、前号では「①情報収集 ②情報分析 ③企画 ④制作(文章作成)」の手順を踏み、「書く前に、書くことを90%終わらせよう」と説明しました。

そこには一片の嘘もありません。情報文章の執筆作業は、上記のフローで劇的に、本当に、書き始めやすくなります。「何の情報を、なぜ、どのように、書く」。これらの情報を順番に整理すること自体が「文章作成」そのものと言えるのです。

だが、問題はまだ残ります。最後のアウトプット「④制作(文章作成)」を、きれいに、わかりやすくするためには、それはそれできちんとしたお作法が必要なのです。

繰り返しますが、我々は天才詩人ではありません。名文が天から降ってくることなどないわけですから、文章を「わかりやすくする」ための作法は学んでおくに越したことがありません。ということで、本稿ではまず1つ、わかりやすい文章を作成するコツを伝授します。大切なのは、マクロからミクロを意識すること。これです。

何の情報を、なぜ、どのように、書くのか

では、説明しましょう。マクロとミクロとは「大視点」から「小視点」への変化を意識する、ということになります。なぜ、そうすることでわかりやすくなるのでしょう。それは「大視点」と「小視点」の関連が、「因果関係」を示す場合が多いからです。「大→小」の流れの文章は、「原因→結果」となっているケースが多く、その順番を整えるだけで、文章がすっきり理解しやすいものになります。先に悪い例を書きます。

×現在、日本国内では多くの飲食店が苦境に立たされている。各都道府県に発出された緊急事態宣言の影響が大きいのだろう。世界的に新型コロナウイルスが蔓延し、衰える様子を見せていないのだ。

イラつきます。書いた人の思考回路はきっと壊れているのでしょう。ただ、思い返してみてください。ミーティングなどで、いきなり超ディテールから話す人が、あなたの周りにもいるんじゃないでしょうか。まったく「Python」がなんなのかわからない人に、いきなり「requestsというライブラリをインストールしたいなら、macOSならターミナルの入力画面でpip install requestsと入れるだけだからいいよね」と、そのメリットを説明し出したら、きっと殴りますよね。文章も同じこと。まずは、大局から語りましょう。

〇世界的に新型コロナウイルスが蔓延し、衰える様子を見せていない。ここ日本でも 各都道府県に緊急事態宣言が発出されるに至った。現在、日本国内では多くの飲食店が苦境に立たされている。

「大→小」の流れが「原因→結果」となっており、読み手にスムーズな理解を促してくれるのです。このように「マクロ→ミクロ」の流れを意識するだけで、文章は飛躍的に整理されます。「言うべきこと」が、スパッスパッと正しい位置に収斂されていくような気持ちよさがあるのです。

インパクト重視で、意図的に「日本の飲食店が、苦しい!!」と強い言葉を冒頭に持ってくる作戦もあります。ただそうした技法は、まず文章の基礎構造を知ってから。「『Web Designing』は人気雑誌である」→「Web制作者にとって実用的な情報が満載だ」→「前号のPython特集も大好評だった」→「その仕掛人がオカケンこと岡謙治その人である」。これでいいのです。「すべての仕掛人、それはオカケンこと岡謙治その人である!!!!」。こんな、超ディテールの書き出しで始まる文章は、やっぱりイヤなのです。

やはり「『Web Designing』が売れまくっている!」、だから「オカケンが昇進した」という流れのほうがしっくりきます。大きな視点から小さな視点へ、話をどんどん「ろ過」していくイメージで書くと、理解しやすい文章になります。オカケンが本当に昇進したかどうかは不明です。
文章の流れを理解してもらうには「マクロ→ミクロ」の構造がわかりやすい。しかしWeb上の文章では、途中離脱のリスクを抑える必要がある。改善策としては、冒頭に「結論」をいい、最後にまとめとしてもう一度結論を言うPREP法がある。「だれに読ませるか」により、使い分けたい
まついけんすけ
株式会社ワン・パブリッシング取締役兼メディアビジネス本部長。20年間雑誌(コンテンツ)制作に従事。現在はメディア運営のマネジメントをしながら、コンテンツの多角的な活用を実践中。自社のメディアのみならず、企業のメディア運営や広告のコピーライティングなども手掛ける。ウェブサイトのディレクション業務経験も豊富。

掲載号

Web Designing 2022年2月号

Web Designing 2022年2月号

2021年12月18日発売 本誌:1,560円(税込) / PDF版:1,222円(税込)

「クッキーレス」問題の傾向と対策付き!2022年に主流のWeb広告&SNS広告を全解説

サンプルデータはこちらから

Web Designing 2月号(12月18日発売)特集

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クッキーレスで激変!!
ネット広告 2022


カウントダウンが始まったクッキー規制。
広告の再整備が求められる中、
新時代のネット戦略の決め手を提案!


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2022年が目前の今、「クッキーレス」というキーワードが盛んに取り沙汰されています。
個人情報保護の観点から、多くのWebブラウザが「サードパーティクッキー」を削除し始めており、
世界的にも膨大な利用者を抱えるGoogleのChromeも、2023年には対応すると発表しました。

これにより、ネット広告をはじめとしたデジタルマーケティングの世界は大きく変わる可能性があります。
では、「クッキーレス」とはどういうことで、どんな影響があるのでしょうか?
Web Designing 2022年2月号では、根本的な「基礎の基礎」から丁寧に解説し、
「ではどうすればいいか」の最初の一歩を提案します。


また、そんなデジタルマーケティングの流れを受けて、これからのWebビジネスにおいてネット広告&SNS広告は
何が有効で、どんな使い方が効果が高いのか? 

2022年に主流のネット広告やSNS広告をたっぷり集めた「ネット広告大全」をお届けします。
リスティング広告、ディスプレイ広告はもちろんInstagram、Twitter、Facebook、YouTube、TikTokに至るまで、
◇ターゲット層 ◇価格相場 ◇用途・目的 ◇向いている商材&サービス ◇広告からの誘導後のアクション例 など、
自社の「今欲しい」施策はどれなのかわかりやすく解説します。


ー<CONTENTS>ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

■クッキー規制の背景と影響
クッキーレスって要するになに?じゃあどうすりゃいいの?



■2022年版 クッキーレス時代のネット広告&SNS広告の選定と活用
リスティング広告
ディスプレイ広告
リターゲティング広告
アフィリエイト広告
Facebook広告
Twitter広告
Instagram広告
YouTube広告
TikTok広告
LINE広告

■広告選定の基礎知識

■ネット広告の費用対効果が上がる「予算の組み方」

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