それでも生きていく―地下鉄サリン事件被害者手記集|くらしの本棚

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それでも生きていく―地下鉄サリン事件被害者手記集

サンマーク出版

地下鉄サリン事件の被害者による手記集『それでも生きていく』。
平成の貴重な記録を電子書籍で復刊。
電子書籍化にあたって「電子書籍化に寄せて」、「電子書籍版あとがき」、「追加年表」を収録。


【「電子書籍化に寄せて」より】
 歴史に残る事件の被害者や遺族が、体験したこと、感じたこと、必要としたこと、教訓にしたかったこと、
これらはいつの時代にも危機的状況に置かれたときの人としての基本的な反応であり、私たちは「それでも生きていく」ための模索を続けてきた。
 電子書籍化によって、更に多くの人々に私たち被害者や遺族の思いを共有していただき、
テロに屈しない社会、制度、人間関係を新しい段階に進めることに役立てていただけたら嬉しい。
    「地下鉄サリン事件被害者の会」代表世話人 高橋シズヱ

【目次より】
第1章 残された人々
*ご両親のことを思い出して、素直に罪を認めてください。 遺族/40代女(被害者の母)
*天国の主人へー42年間ご苦労さまでした。 遺族/40代女(被害者の妻)
*数学が得意で、気持ちのやさしい子でした。 遺族/60代夫婦(被害者の両親)

第2章 見守る人々
*「奇跡は起きないのですか?」と先生に聞きました。 被害者の母/70代女
*しずちゃんみたいになった人をたすける人になりたい。 被害者の甥/9歳男

第3章 生きていく人々
*会社の同僚は仮病くらいにしか思っていません。 被害者/50代女
*子どもが学校に行く頃には、事件が片付いてほしい。 被害者/30代男
*運命のわかれ道に立ったからこそ、今後は悔いなく生きたい。 被害者/40代夫婦
   ……………ほか、41人のありのままの手記を収録。

【内容紹介】
※以下の紹介文は書籍刊行時のものです。

一九九五年三月二十日、オウム真理教によって引き起こされた地下鉄サリン事件。
事件は決して「あの日」だけでは終わっていません。
三年後の今も裁判は進展せず、国からは一切補償もなく、被害者や遺族の苦しみは依然として続いています。
いつものように家を出て、いつものように電車に乗り、気づいた時は集中治療室で死と向き合っていた被害者たち。
その後もマスコミに追われ、好奇の目にさらされ、頭痛、視力の低下、職場の無理解、そして何より心の傷に悩まされています。
遺族もまた、失ったものははかりしれません。
「いってきます」の言葉を最後に、二度と帰ってこなかった夫。
まだまだやりたいことがあったはずなのに、言葉一つなく殺された娘……。
しかし、これからも毎日は続き、人間は生きていかなければなりません。
本書は事件三年後を迎えるにあたって、被害者や遺族が自らの声で語り、自らの手で綴った、本人たちによる手記集です。
このような悲惨な事件を二度と起こさないために、人の痛みを思いやる心を取り戻すために、そして一日も早く被害者が救済されるために……。
貴重な証言をどうぞご一読ください。

発売日:1998-03-05

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