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[1-5]「採用したい人」の像をペルソナシートで「深く」描く Part.1 「募集要項」をつくる

採用活動をするためには、まずどんな人材が欲しいのかを整理して、具体化しておく必要があります。そのためにペルソナシートを活用しますが、より内面的な部分にも踏み込んでいく必要があります。

募集要項づくりの第一歩はペルソナの策定

実際の採用活動を始めるにあたっては、まず、「どんな人」を採用したいのかを決める作業を行うのがいいでしょう。ターゲットとなる人物の像を明らかにしようというわけです。

そこで使うのは、マーケティングでもおなじみの「ペルソナシート」。普段は顧客のイメージを描くために活用しますが、ここではどんな人物を採用したいのかを考えるために利用します。

なお、このペルソナシートの内容は、並行して行う「募集要項」の作成にも役立ちます。募集要項は自分たちがどんな人を求めているのか、その理由は何かといった点を明確にするステートメント。ペルソナシートで描いた人物に届く内容にしなければなりません。

右ページの図06に、ペルソナシートのフォーマットの一例を掲載しましたが、この中でまず取り組むべきは、「プロフィール」や期待する「仕事上の役割」の部分です。ここについては経営者や採用する職場のスタッフから聞き取り調査を行い、内容をはっきりさせていきます。

どんな経歴を持った人物か、その人が入社したらどんな仕事を任せるのか。その場合の裁量権はどの程度あって、何を大事にして判断をしてほしいのかといった部分を定めていきましょう。

なお、架空の名前を決め、イメージにあう写真を貼り付けると、人物像がより具体化する効果がありますので試してみてください。

難しいのはその下の項目です。「なぜ働くのか」とか「ゴール、目的」といった内容は、その人物の内面に入り込んでいかないと明らかにならないような項目だからです。架空の人物であるペルソナの特徴をどうやって明らかにしていけばいいのでしょうか。

その方法として、おすすめしたいのが「インタビュー」調査です。先程紹介した聞き取り調査が事実確認のような性質を持つとすると、こちらは心の内を聞き出すような調査となりますので、一対一でじっくりと、しかも、相手が安心して話せる環境をつくって聞くことがポイントになります。

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06 採用したい人物像を明らかにしてみる
マーケティングで活用するペルソナシートは採用したい人物をはっきりとさせるだけでなく募集要項を作成するにも役立ちます

 

インタビューで明確にすべき重要なポイント

では、そんなインタビューを誰に対して行えばいいのでしょう。インタビューは複数名に対して行うべきものですが、人選の際のポイントは2つあります。

1つは、作成したペルソナが採用のための「見本」になることから、社内で周囲から評価されている人物、特に「一緒に働きたい」と思われている人物を選ぶことです。組織によっても異なりますが、誰からも慕われる人物や、周囲をサポートしモチベートするリーダーなどがその候補となります。

もう1つのポイントは、聞き手との信頼関係があり、本音を話してくれる人物です。仕事関係を超えた友人関係にある相手や、業務上の利害関係のない相手を選ぶといった工夫が必要になるでしょう。場合によっては、対象の人物と仲の良い第三者に、聞き手になってもらうのもいいでしょう。

また、話の聞き方にもポイントがあります。「あなたの目標はなんですか?」とズバリ尋ねるのではなく、「最近どんな感じ?」といったようなゆるい質問を投げて、自然と将来の話につなげていきます(こうしたインタビューの方法を「半構造化インタビュー」と呼びます)。相手に自由に話させることで、本音を引き出そうというわけです。

 

ゴールデンサークルを活用して内面を引き出す

とはいえ、相手の内面に迫るのはなかなか難しいもの。うまく話が進まないこともあるでしょう。そんな時には、「ゴールデンサークル」(07)を利用してみるといいでしょう。ゴールデンサークルは、自分たちの事業(仕事)を「WHY(なぜ)」「HOW(どのように)」「WHAT(何を)」の3つの視点から整理するためのフレームワークです。この3つのポイントを、一緒に考えながら、ペルソナシートにある「なぜ働くのか」、さらには「目的、ゴール」といった部分を引き出すのです。

いろいろなアプローチの方法がありますが、まず最初は、サークルの外側にあるWHATから考えてみるのがいいでしょう。これは普段の仕事の内容について問う質問項目ですから、おそらくほとんどの人が、しっかりと答えられるはずです。

しかし、「他にない特色」や「そのノウハウ」について触れるHOWについては、明確に答えられる人が少なくなります。

さらに、自分がなぜこの仕事に取り組んでいるのか、なぜ苦しいことがあっても頑張ることができるのかといった理由にあたるWHYについては、言葉にするのが難しかったり、人に話すのが恥ずかしいといったケース、さらには会社の事業とかけ離れた内容だからと、なかなか口にしてくれないことが多い項目です。

たとえば普段はユーザーファーストを厳しく指摘するデザイナーの「WHY」が「単に自分がワクワクしたい」だったりとか、クールで内向的に見えるエンジニアのWHYが「誰かの喜ぶ顔が見たい」だったりすると、周囲の反応を気にしてなかなか素直には話してくれません。さらに、人によっては「社会正義」だったり「母親」が明確に絡んでいたり…。ちょっと人には言いにくいというのもわかりますよね。

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07 その人を突き動かすものを見つけ出すには
なぜ働くのか、その動機をはっきりとさせるためのフレームワークであるゴールデンサークル。なかでもWHYの部分を明らかにすることが重要です

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掲載号

Web Designing 2018年8月号

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