コンテンツマーケティングの費用対効果|WD ONLINE

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データのミカタ Web Designing 2018年6月号

コンテンツマーケティングの費用対効果 データアナリスト萩原雅之氏による統計コラム

世界最大規模のコンテンツマーケティングカンファレンス「Content Marketing World」を運営するContent Marketing Institute(CMI)は、北米企業のコンテンツマーケティング担当者を対象に、運用の実態や費用対効果(ROI)に関する調査も行っている。

昨年12月の最新調査では、効果をみる指標(メトリクス)として「エンゲージメント」、「見込み顧客(リード)数」、「会社全体の売上」、「顧客獲得コスト」の4つを挙げているが、日本においても同様の指標を重視している企業は多いはずだ。

「エンゲージメント」は、コンテンツに対するクリック数、いいね数、シェア数、あるいはそれらをインプレッションで割った比率で出すなど、定義は異なるものの、比較的測定しやすいこともあり、79%の企業が効果を実証できる(demonstrate)と回答。逆に効果測定が難しいのは「顧客獲得コスト」で、指標化できているのは34%にとどまる。広告など他の顧客獲得施策や自社サイト運営との切り分けが難しいことも理由だろう。

また、マーケティング全体予算に占める比率をみると、すべて(100%)をコンテンツマーケティングに当てている企業があれば、まったく費用をかけていない(0%)企業もあり、ばらつきが大きい。費用が「わからない」という企業も3分の1を占めており、これではROIの算出は難しい。

コンテンツマーケティングは、顧客とよい関係をつくり、収益につながる行動を起こしてもらうことが目標とされ、扱うコンテンツ形式やチャネルも多岐に渡る。コンテンツマーケティングがマーケティング手法として定着するには、魅力的なコンテンツやクリエイティブ開発にとどまらない。「どの手法が、どのくらいの成果につながっているか?」を客観的な数字で示すことが、次の課題となる。

Text:萩原雅之
トランスコスモス・アナリティクス取締役副社長、マクロミル総合研究所所長。1999年よりネットレイティングス(現ニールセン)代表取締役を約10年務める。著書に『次世代マーケティングリサーチ』(SBクリエイティブ刊)。http://www.trans-cosmos.co.jp/

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掲載号

Web Designing 2018年6月号

Web Designing 2018年6月号

2018年4月18日発売 本誌:1,559円(税込) / PDF版:1,222円(税込)

Webビジネスの成功は【UX視点のコンテンツ】にある!

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UX視点のコンテンツ戦略・制作方法!

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UXでキラーコンテンツを生む方法

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近年、盛んに「UX」の重要性が叫ばれていますが、それはサイトのデザインだけの話ではありません。
Webに掲載し、ユーザーに読んでもらう・見てもらう「コンテンツ」こそ、Webビジネスの成否を握っていると言えます。

例えば自社の商品を「もっとも必要としている人」に、商品の魅力を十二分に理解してもらい、前向きな反応をしてもらうには、
サイトに載っている情報(キャッチコピーや説明文、ビジュアル、映像など)が刺さらなければ意味がありません。

その確度を上げるために有効なのが、「UX」視点です。
Web Designing 6月号では、より実践的に、UXの考え方を実際のWebビジネスに落とし込むための方法を網羅しました。
誌面を読んで、実際に手を動かしてみてください。

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「質問に答える」「付箋を貼る」「定型書式に書く」だけで、
自社に必要な「ユーザー視点のコンテンツ」が見えてくる!

◆答えるだけ!自社サイトに足りない“愛”診断
質問に答えて、どれだけターゲットになる読者のことを把握しているか、ユーザー目線で見られているか、現状を把握しましょう。


◆貼るだけ!付箋ではっきりさせる課題と方針
自社サイトをユーザーにとって何の役に立つものにしたいか、どんな情報を公開べきかが見えてきます!


●書くだけ!自動化できるテキストコンテンツ制作用フォーマット
定型の書式に書いていくだけで、文章が苦手な人でも効果が期待出来る文章が出来上がります!

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◆ユーザー調査・設定
コンテンツの成功は「ペルソナ」にある!伝えたい「読者像」を浮き彫りにする調査・考察方法

◆コンテンツ戦略設計とKGI/KPI設定
浮き彫りにした対象読者に、[何を][どのように]提供し、[どう感じてもらうか][どういった行動を取ってもらいたいか]の戦略の立て方

◆コンテンツ制作
届けたい相手の「行動変容」を促すユーザー目線(UX視点)の具体的テキスト・コピー・ビジュアルその他の作り方・限られたリソースを有効利用した制作体制の作り方


●これからはSEOに加えて、「SXO」が重要!
いかに検索で行き着いたユーザーの意図を捉えたコンテンツを作成し、検索体験を満足いくものにできるかどうかが今後のWebビジネスには必須になります。そのためには、UX視点での分析・施策が欠かせません。

■コンテンツの見せ方
せっかくのコンテンツ、一生懸命会心の作を作っても、見てもらわなければ意味がありません。コンテンツの「見せ方」も、ユーザー目線を持って考えなければ、「見えてるのに認識されない」「結局記憶に残らない」ということが往々にして起こり得るのです。では、発信するコンテンツを効率的に効果的に見せるにはどんなことを考えればいいのでしょうか。


<こんな方にオススメです>
■中小企業のWeb担当者
 ・自社メディアにかける予算なし
 ・本業の片手間でやらざるをえない
 ・プロジェクトチームを組める余裕はない

■引き継いだ、やる気だけはある未経験の担当者
 ・何書いていいかわからない

■自社メディアを始めてはいるが、停滞期に入っている
 ・PVが下がりもしないけど伸びもせず、サイトが役割を果たしているかわからない

■UXをまずは何から始めていいのかわからない
■UXってデザインだけじゃないの?
■そもそもUXってなにがよくなるの?
■部署を横断して取り組むべきなのはなんとなくわかっているが、説得する自信がない
■理論だけではなく、現場で実践していることが知りたい

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