直帰率の適正値を正しく導き出す考え方 事例詳細|つなweB

 

直帰率は何%以下を目指せばよいのか

直帰率のパーセンテージを気にするよりも、解析データの定点観測を続け、減らすことを目的に施策を頑張っていくのがよいでしょう。感覚値としては、直帰率が60%を超えると多めかなという印象がありますが、Webサイトの目的によって違ってくるため、一概には言えないからです。

たとえばコンビニなどリアルの店舗での販売がメインのお菓子が商材の場合、ランディングページで「新しいフレーバーが出ました」という告知を見て、ユーザーが実際に買いに行ったとしたら、サイトからは直帰していても購買という企業の目的を果たしたことになります。しかし、ランディングページを見た人が実際に購入にいたったか否かがわからないと、サイトとしての成果指標が得られません。

そういう場合には、ランディングページを見たユーザー向けのキャンペーンコードなどを用意することで、サイトからリアル店舗への送客数がわかるような仕組みをつくっておくとよいでしょう。

 

直帰率が高い原因は?

ランディングページでの直帰率が高く、なおかつ前述のようなリアル店舗への送客も行えていないとしたら、その原因の一つとして広告流入のために指定している検索キーワードが適切ではないことが考えられます。そこにズレがあると、ユーザーは「検索ニーズに応えられていないページにアクセスした」と感じ、直帰してしまう可能性が高くなります。

 また、流入経路における自然検索(検索エンジンからの流入)と広告の割合も直帰率を判断する上で大事な数値です。一般的には、自然検索の割合が多ければ、サイト全体の直帰率は低くなることが多く、広告の割合が多ければ直帰率が高くなる傾向があります。これらの比率を加味せずに直帰率だけを見て高い低いを判断するのは、あまり意味がありません。

流入経路ごとの直帰率
Googleアナリティクスの流入経路ごとの直帰率。自然検索経由の「Organic Search」、直接流入の「Direct」、サイトのリンク経由の「Referral 」、SNS経由の「Social」のほか、広告出稿をしている場合は検索連動型広告経由の「Paid Search」、ディスプレイ広告経由の「Display」などが表示される。一般的には広告経由のユーザーは直帰率が高く、自然検索は低いとされている。改善施策を考える際、これらの割合も参考にしよう
教えてくれたのは…
ミツエーリンクス 荒木克弘さん/ミツエーリンクス 芳賀 穣さん
平田順子
※Web Designing 2017年12月号(2017年10月18日発売)掲載記事を転載

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