Web解析で競合他社との比較より大事なポイント 事例詳細|つなweB

 

競合他社が気になる

自社サイトの解析結果を、競合他社と比較したいという企業はとても多いです。しかしまず理解していただきたいのは、企業規模や商品特性、Webマーケティングに割くリソースなどの前提条件が違うものを、単純にPVなどで比較してもあまり意味がないということです。たとえば多額の広告費をかけてプロモーションを行う企業と、広告はあまり使わずSNS施策でファンを増やすマーケティングを行っている企業を比較しても、前提条件やサイトの目的が大きく違うので、あまり参考にはなりません。まずは自社サイトの解析を続け、自社の大局的なユーザー像やサイト動向などを掴んでおくことが大切です。たとえばサイトのリンク切れやユーザビリティの悪さ、デザイン面の問題などが原因で離脱していたとしたら、競合他社との比較以前の問題といえます。

 

自社のポジションを把握する

 そうはいっても、競合他社との比較データは、現在の業界内における自社のポジションを把握するための一つの参考値となります。一度見ておくのも良いでしょう。そうした場合、「SimilarWeb」というサービスで比較することが可能です。SimilarWebでは、多くのモニターによる実際のWeb上の行動データを見ることができます。競合他社との比較データを定期的に取得し、広告出稿の成果指標としている企業もあります。

 あとは、競合他社が広告予算をどれくらい使っているのかを、媒体企業に調べてもらうという比較方法もあります。ただ、それは大きな代理店を経由した問い合わせでないと答えてもらえないことが多いです。

競合他社との比較イメージ
SimilarWebは、世界一多くのモニターを擁し、その行動データを元に競合他社の分析やオンライン戦略を確認することができるサービス。この図は、自動車メーカー各社におけるPCからの訪問者数比較。なお、数値は実数ではなくモニターから取得したデータをもとにした推計値である。他にもSNS、スマホ、APP、広告費や広告クリエイティブ、CVRなどのさまざまな比較データを見ることができる
教えてくれたのは…
ミツエーリンクス 芳賀 穣さん/ミツエーリンクス 荒木克弘さん
平田順子
※Web Designing 2017年12月号(2017年10月18日発売)掲載記事を転載

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