Web解析でPVを上手に活用する方法 事例詳細|つなweB

 

PVをどう活かすべきなのか?

PVの数値を見る際に、それが多いのか少ないのかを気にしがちです。しかし、アクセス解析は、マーケティングなどの企業活動によって、サイトへの集客などが変化したことを発見するために行うものです。そこを入り口に因果関係を探り、次なる施策へと繋げ、PDCAサイクルを回していきます。そのため、現在の数値がいくつかということよりも、「定点観測を続けることが大事」であり、その後どれだけ高くしていけるかという「伸び率」を気にするようにしましょう。ある程度データが溜まってくると、自社の伸び率は毎月どの程度なのかということがわかってくるようになります。

また、PVとセッションどちらに注目すべきかを気にされる方もいらっしゃいますが、その答えは「どちらでもいい」ということになります。基本的には、どちらも増やすことを目指すのが前提のものです。ただし、それらの違いは必ず理解しておきましょう。

 

どれくらいの期間で、何に注意すれば良い?

規模や商材によっても変わってきますが、サイトの解析データは、少なくとも1年分は欲しいところです。しかし、1年間ただ見るだけでまったく施策をしないというわけにもいかないでしょう。たとえば、まずは3カ月データを取ったら、先月、先々月と比べてどう変化したか、半年データが溜まったらその間の平均値と7カ月目のデータはどうかを比較していきます。そうやって月ごとに見ていきながら、1年たまったら前年の同時期と比較していくとよいでしょう。

 また、業種によって見るべきタイミングも違ってきます。たとえば生命保険会社の場合は、4月の就職・入学シーズンなどのライフイベントや、夏と冬のボーナスシーズンといったときに動きやすい商材なので、そうした要因に合わせてデータを追っていくようにします。

 PVだけでも定期的に見ていくと、どこかで変化が出てくると思います。それは、何か要因があっての反応のはずです。たとえば自社で広告出稿をしたり、プレスリリースを出したり、SNSで発信したり。もし何もしていないとしたら、たまたまメディアで取り上げられたとか、消費者の行動自体が大きく変わったというような要因も考えられます。要因分析は他の情報も加味して行うものではありますが、解析データを定期的に見ていくことで、そうした何らかの動きによってもたらされた「数値の変化」に気づくことができます。

PV、セッションの解析データ
Googleアナリティクスで過去1年間のPVとセッションのデータを月ごとにグラフ化した画面。こうして見ると年間でどのようなアクセス数の変化があったのかを大局的に捉えることができる
教えてくれたのは…
ミツエーリンクス 荒木克弘さん/ミツエーリンクス 芳賀 穣さん
平田順子
※Web Designing 2017年12月号(2017年10月18日発売)掲載記事を転載

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