Web解析ツールで最初に見るべきデータとは? 事例詳細|つなweB

 

データを見る前にプロが必ず確認するのは?

Googleアナリティクスのような、Webのデータを見るための解析ツールを一度でもご覧になったことのある方ならご存じかと思いますが、解析ツールでは、さまざまな項目の数値を見ることができます。あまりに項目が多すぎて、何をどう見ればいいのかわからなくなるのも当然かもしれません。お客様のもとにお伺いした際にも、たいてい「どこを見ればいいの?」と質問されます。

しかしその問いに答える前に、まずはこちらから「御社はWebを使って何をしたいと考えているのですか」と質問をさせていただくんです。というのも、サイトの目的が何かによって、見るべき項目がまったく違ってくるからなんです。データの見方を覚える前に、まずはその点を整理しておく必要がある、というわけです。

 

Webサイトの「目的」によって見るべき項目はこう変わる

上の図を見てください。これは、企業のWeb活用方法を3つのパターンに分けたものです。細かい中身は変わってくるかもしれませんが、たいていの企業サイトの目的はいずれかに当てはまると思います。

まずAは、企業活動のうちの、認知に始まる販促から、継続施策までをWebで行うタイプです。小規模なECサイトによくある形ですね。こういったサイトでは、当然「販売数」がもっとも重要な指標となるわけですが、同時にWebを活用した販路・チャネルの拡大を測定する「ユーザー数」や、何度も買っていただけたかどうかを見る「継続者数」も大事な指標となります。

続いてBは、Webでは主に認知と販促を目的としている企業です。たとえば保険の相談予約や、コンサルティングサービスの資料請求などがそれに当たります。この場合の目的は、ユーザーからの資料請求や問い合わせの獲得数を示す指標である「コンバージョン」を獲得することになります。

3つ目のCは、販促の初期段階にあたる認知の形成だけを行っているタイプです。できるだけ多くの人に認知をしてもらうことを目的としており、この場合の最大の目的は、その企業や商品を、まったく知らない状態から、好きになってもらうこと(態度変容)です。となると、もっとも重視すべき項目は、サイトへの「訪問数」だったり、動画の「閲覧数」になってきます。

このように目的が変われば見るべき項目は変わってきます。まずは自社がWebで何をしたいのか、そこを整理し、確認するところから始めましょう。

Web利用のタイプによって見るべき項目は違う
企画から始まる企業活動において、Webの用途は販促や販売、さらには継続施策といったところに集約される。目的によって見るべき項目は変わってくるのでまずはその点の整理から始めよう
教えてくれたのは…
ソウルドアウト 松原拓也さん
小泉森弥
※Web Designing 2017年12月号(2017年10月18日発売)掲載記事を転載

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