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地元名産品にフォーカス。ニッチな商材はアイデアとプライドで磨き抜け「ところてんの伊豆河童」 [INTERVIEW 06]新たなニーズを開拓したところてんの"別の顔"

「ところてんがギフトに?」 ECサイトは、時にありふれた商品に新たな価値とニーズを付加する。「ところてんの伊豆河童」がみつけ、育てた、新たなところてんの顔とは?

身近な夏のおやつ「ところてん」をギフト商品にしてみたら‥‥

酢醤油や三杯酢をかけて、あるいは黒蜜と一緒に。江戸時代から、涼しげな夏のおやつとして親しまれてきた「ところてん」。特に親しみがあるのは40代より上の世代だろうか。

「ええ。うちのお客様は、3分の2が40代より上の女性なんです。6月、7月と暑くなってくると、懐かしく思い出すようです」

「ところてんの伊豆河童」の店主、栗原康浩さんが、出荷作業の手を休めて取材に応じてくれた。

「夏場は注文が集中するんですよ。とはいえ、母の日の需要が一番高いんですけどね。その次が父の日、そして夏場のお中元といったところです。うちの場合、隣の工場で製造も手掛けているので、品切れこそしないんですが、どうしても注文が生産のキャパをオーバーしてしまうことがありまして。ですから、遅れるなら遅れると、しっかりと告知することを大事にしています。お中元用に受注したのに、残暑見舞いになってしまった、なんてことがあったら大変ですからね」

ところてんを「ギフト」で贈る。この手軽なおやつに慣れ親しんでいる人ほど、意外な印象を受けるかもしれない。

「もともとうちの工場では、こんにゃくと、ところてんをつくっていたんですが、こんにゃくは群馬産が強くて、スーパーに置けなくなってしまったんです。そこで、地元産のところてんに力を入れてみようと考えました。当初、狙っていたのはおみやげ需要。でもせっかくだから、楽天市場にも出してみようかと。2000年頃のことですね」

ネットに出すのに200円、300円の商品だけというわけにもいかない。

「そこで、ギフトセットにして、贈り物として使えるようにしたんです」

デパートなどでは、高級なところてんが売られていたりするというが、手軽なギフトというのは珍しかった。結果、思わぬヒットに。

「当初は月あたり50万円ほどの売上だったのですが、次第に100万円、200万円と伸びまして、夏場ともなると500万円くらいまで行ったでしょうか」

 

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ところてんの伊豆河童 創業明治2年。長くところてんを製造する会社。伊豆特産の品質の高い天草と、富士山の湧き水「柿田川湧水」、昔から変わらない手づくりの製法でじっくりと時間をかけて自社生産する。ギフト商品を多数取り揃えているのが特色。

商品としての「ところてん」は?
夏の軽い食べ物として、甘味処などで提供されることが多いところてん。基本的には安価な商品だが、一部、高級品がデパートなどで販売されているが、ギフト用は珍しい。なお伊豆で生産されるところてんは国内屈指の品質を誇ることで知られている。

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お話を伺った人:栗原康浩さん
4年間会社員として働いたのち家業を継ぐ。当初スーパーマーケット等への営業をしていたが、時代の変化を感じインターネット販売を2000年に始める。今は売上の7割以上をネット販売が占める。

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