見た目から入るWebリニューアルは、そろそろ卒業しよう|WD ONLINE

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見た目から入るWebリニューアルは、そろそろ卒業しよう 自分たちのデジタル成熟度は、今どの段階?

Webサイトのリニューアルでは、見た目をどう変えるかが大きな関心事でしょう。CMS選びも、テンプレートやレイアウト設計の柔軟性が決め手になるかもしれません。しかし本当は、見た目よりも前に考えるべき重要な事柄があるといいます。サイトコアに詳しい話を聞いてみました。

SITECORE
https://www.sitecore.com/ja-jp

安部知雄さん
サイトコア株式会社 執行役員
マーケティンググループ シニアマーケティングディレクター
原水真一さん
サイトコア株式会社
セールスグループ プリセールス グループマネージャー

 

顧客との関係構築に欠かせない「DXP」という考え方

「Webサイトのリニューアルで、体裁の話から入るのをやめにしませんか?」と切り出したのは、サイトコア株式会社の安部知雄さん。同社が見据えているのは、顧客一人ひとりのデジタル体験を理解し関係性を高めていくプラットフォーム「デジタルエクスペリエンスプラットフォーム(DXP)」。単にWebサイト向けにコンテンツの作成・管理を行うCMSから、より広い視野で顧客のデジタル体験をデザインできるDXPへの移行が重要だと、同社は考えています。

同社では、顧客体験やデジタル戦略の成熟度を5段階に分けた「成熟度モデル」を提唱しています。多くの企業は、ビジネスの目標とデジタルの目標が連携し始め、データ測定を行い始めたレベル2の「連携」段階か、あるいは測定データに基づいて一定レベルのパーソナライズを行い始めたレベル3の「最適化」段階だと言います。しかし、世の中の流れと、デジタルに対する消費者の期待値の高まりを受けた、デジタルエクスペリエンスの理想郷とは、顧客とのやりとりが完全に測定され、一人ひとりに最適な体験を提供できる「個別化」です。これからのWebでの戦略を考える際、最初にこの理想形をイメージするのが大切だと、同社は提案しているのです。

 

訪問者のデジタル体験を高められるSitecoreSitecoreの強み

[Point 1]一人ひとりの行動を数値化し、コンバージョンに役立てる

Sitecoreでは、訪問者の行動を追跡し、訪問者ごとに表示内容を切り替えられます。AIを活用した行動パターン分析により、訪問者が本当に求めるものを表示できるのがSitecoreの強みです。また、同社は、顧客の行動を「エンゲージメントバリュー」という独自のルールでスコアリング。これにより、どのコンテンツがコンバージョン獲得に貢献したのかを判断できます。

エンゲージメントバリューの概念図。訪問者がアクセスするコンテンツやアクションにスコアを付加。その人の自社や自社製品に対する熱量を、訪問ごとに測定します。ビジネスにとって本当に貢献するコンテンツを見極め、Webサイトの改善に役立てることができます

 

[Point 2]多様なメディアに配信できる「ヘッドレス」なコンテンツ管理

Sitecoreが提供している「ヘッドレスCMS」。ヘッドレスCMSとは、コンテンツ管理のシステムがWebサイトのデザインやテンプレートと完全に切り分けられているものを指します。Webサイトはコンテンツを表示するインターフェイスをCMSとは別に用意し、APIを使って呼び出します。この構造にすることで、自社のホームページだけでなくSNSやモバイルアプリなど、さまざまなプラットフォームへ柔軟にコンテンツを配信できます。

WordPressなどのCMSでは、コンテンツ管理とテンプレート管理が一体化しています。対してヘッドレスCMSは、コンテンツ管理とテンプレート管理が分離され、APIでコンテンツが呼び出され、表示先に応じて体裁が整えられます

 

[Point 3]機能を自由に組み込める「コンポーザブル」という考え方

SItecoreのサービスは非常に多彩ですが、そのすべてを一度に組み込む必要はありません。前ページで解説した成熟度モデルを自社に当てはめれば、自分たちに必要な機能が見えてきます。そして今の段階にあった機能だけを導入すればいいのです。まるでブロック玩具のように、使いたいものを自由に組み合わせられる自由度もSitecoreの強みです。

Sitecoreが提供するサービスの概要。さまざまな機能がまとまった「オールインワンDXP」のほか、自由に機能を組み合わせられる「コンポーザブルDXP」も提供しています

 

企画協力:サイトコア株式会社