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Web Designing 2022年2月号

【コラム】ユーザーとデザイナーの立場から 今号のお題 [ネット広告]

さまざまな方々に、それぞれの立場から綴ってもらうこのコラム。ひとつの「お題」をもとに書き下ろされた文章からは、日々の仕事だけでなく、その人柄までもが垣間見えてきます。

今月号のテーマは「ネット広告」。最近、私自身の実体験としてWeb上の広告、特にInstagram広告を見て商品を購入することが増えてきました。広告といえば、以前は見たい情報の中に突然流れてくる雑音のような印象が強かったですが、最近ではうまくターゲティングされているな、と感じます。実際に購入した商品のカテゴリも、食品系やファッション系など、さまざまなジャンルに渡ります。

実際に購入を決めたもので個人的に満足度が高いのはファッション系に寄っているのですが、実店舗での購入体験と広告での購入体験は意外と似ているなと感じています。例えば「通勤用のトートバッグが欲しい」と思っていて、わざわざ時間をつくって駅ナカのファッションビルなどに出向いたとします。自分の中でなんとなく「こういう形・色のものが欲しいな」という理想はあるのですが、ブランドにこだわりが無かったり、ざっくりとした粒度で「トートバッグを買いたい」と思っている時には、どんなにお店を回ってもいいものが見つからないことが多いです。逆に、外出した帰り道などにふらっと立ち寄ったお店で理想に近いトートバッグを見つけて、サクっと購入してしまったりすることも。トートバッグに限らず、いろいろな商品で同じような体験をしている方も多いのではないでしょうか。広告をきっかけにした購入は後者のような体験をいかに自然なかたちで演出できるか、というところにヒントが隠れていると思っています。「なんとなく欲しい」「使ってみたい」と思っている気持ちの隙間に広告が入り込んでくるので、より心を掴まれやすいのかもしれません。

ちなみに、食品(お菓子やお酒など)も広告経由で購入したことがあるのですが、形に残らないものだからなのか、一度購入して満足することばかりでした。食品はすでに食べたいものが決まっているというよりも、広告を見た感覚で「美味しそう」「興味がある」という入りだったので、先述の購入体験とは心の動き方が違ったのかもしれません。

一方で、デザイナーとしてInstagramやTwitterに配信するネット広告のクリエイティブを制作することもよくあるのですが、いざ人の心を動かすクリエイティブをつくろうと思うと非常に難しさを感じます。ただでさえスルーされてしまう広告クリエイティブに、その商品やサービスの世界観を崩しすぎずに目立たせる工夫を施しつつ、いかに購入導線の手助けができるかについては、日々苦戦している部分でもあります。同じクリエイティブでも文言が一つ変わるだけでコンバージョンが上がったり下がったり、先ほどの私の購入体験でもジャンルによって心の掴まれ方が違うように、どの広告でも“絶対にこの手法をやれば勝つ”というルールが存在しないからこそ、面白さを感じています。

私自身がデザイナーという職業柄であることから、広告を見ることもつくることもある、比較的特殊な立場にいると思います。今月号のコラムで自分の体験を言語化したことで、逆に制作時のヒントに繋がった気がしています。ユーザーのひとりとして広告での商品やサービスとの出会いを楽しみにしながら、一方でデザイナーとして、売上をつくったり知名度を上げたり、デザインの力でもっと成果を出せるように一層技術を磨いたり、もっと売れるクリエイティブへの知見をためていきたいです。

2020年にTwitterで広告を見かけて購入したシャンパンいちご大福。ちょうど最初の緊急事態宣言中で、少しリッチなおうち時間を楽しむのにぴったりだと思い、まんまと購入してしまいました
ナビゲーター:小島香澄
株式会社KOS デザイナー。ハウスメーカーに新卒入社、資料のデザインが褒められたのをきっかけに、デザイナーとしてWeb制作会社に転職。日々の学習記録をSNSで発信していると、“モテクリエイター”として活動するゆうこす(菅本裕子)の目に留まり、2019年より現職。ゆうこすの手がけるサービスやプロダクトのデザイン全般を担当。 Twitter:@_mi_su_ka_

掲載号

Web Designing 2022年2月号

Web Designing 2022年2月号

2021年12月18日発売 本誌:1,560円(税込) / PDF版:1,222円(税込)

「クッキーレス」問題の傾向と対策付き!2022年に主流のWeb広告&SNS広告を全解説

サンプルデータはこちらから

Web Designing 2月号(12月18日発売)特集

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クッキーレスで激変!!
ネット広告 2022


カウントダウンが始まったクッキー規制。
広告の再整備が求められる中、
新時代のネット戦略の決め手を提案!


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2022年が目前の今、「クッキーレス」というキーワードが盛んに取り沙汰されています。
個人情報保護の観点から、多くのWebブラウザが「サードパーティクッキー」を削除し始めており、
世界的にも膨大な利用者を抱えるGoogleのChromeも、2023年には対応すると発表しました。

これにより、ネット広告をはじめとしたデジタルマーケティングの世界は大きく変わる可能性があります。
では、「クッキーレス」とはどういうことで、どんな影響があるのでしょうか?
Web Designing 2022年2月号では、根本的な「基礎の基礎」から丁寧に解説し、
「ではどうすればいいか」の最初の一歩を提案します。


また、そんなデジタルマーケティングの流れを受けて、これからのWebビジネスにおいてネット広告&SNS広告は
何が有効で、どんな使い方が効果が高いのか? 

2022年に主流のネット広告やSNS広告をたっぷり集めた「ネット広告大全」をお届けします。
リスティング広告、ディスプレイ広告はもちろんInstagram、Twitter、Facebook、YouTube、TikTokに至るまで、
◇ターゲット層 ◇価格相場 ◇用途・目的 ◇向いている商材&サービス ◇広告からの誘導後のアクション例 など、
自社の「今欲しい」施策はどれなのかわかりやすく解説します。


ー<CONTENTS>ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

■クッキー規制の背景と影響
クッキーレスって要するになに?じゃあどうすりゃいいの?



■2022年版 クッキーレス時代のネット広告&SNS広告の選定と活用
リスティング広告
ディスプレイ広告
リターゲティング広告
アフィリエイト広告
Facebook広告
Twitter広告
Instagram広告
YouTube広告
TikTok広告
LINE広告

■広告選定の基礎知識

■ネット広告の費用対効果が上がる「予算の組み方」

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