ビジュアルだからこそ伝わる思想|WD ONLINE

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らしさをえがく Web Designing 2021年4月号

ビジュアルだからこそ伝わる思想 何を想い、どう形にするか。CIデザインの裏側に迫る

「Vook」(ヴック)は、2016年のサービスローンチ以来、映像クリエイティブにおけるTipsなどを共有する映像制作プラットフォームです。2020年12月、運営元が社名をサービス名Vookへと変更を発表。あわせてキービジュアルと映像もそれぞれ用意することに。その狙いを中心に取材を行いました。

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株式会社Vook
https://vook.co.jp/
2012年創業。旧社名が(株)アドワール。2020年12月、新VISIONとともに社名変更を発表。映像制作者向けのサービス「Vook」を中心に事業展開する。Vookとは、「Video」+「Book」に由来する造語。Vookの月間ユニークユーザー数は、2021年2月現在で30万人を超えている。

[Creative]クリエイター向けサービスとして

(株)Vookは、映像系の技術情報サービス「Vook(ヴック)」を提供する会社。元々、アドワールとして学生団体から活動を続け、2012年の創業以降もアドワールの名の下、ビジネスを続けていました。

2020年12月、コーポレートビジュアルの刷新とともに、社名をサービス名のVookへと変更することをリリース。キービジュアルの制作には、定評のあるアマナ(amana)の外部参画とともに、社内からもクリエイティブディレクターの曽根隼人さんをはじめ、主要メンバーでチームを構成し、制作した。Vookの根本である「映像クリエイターをサポートしたい」という思想も込めたキーメッセージ「映像クリエイターを無敵に。」とともに、未来への飛躍をイメージ化したビジュアルを生み出しました。3月にはCIを象徴する映像も公開予定です。

「映像を扱うサービスの会社ですから、CIにはロゴやテキストだけでは訴求性が足りず、クリエイターでもあるユーザーには伝わらないと判断しました。映像に関心を持つ多くのユーザーに向けて、視覚から動的に思いを表現したいと、さまざまなクリエイターをアサインし、ごまかしようのない本気のビジュアルと映像クリエイティブを提供したいと考えました」(Vook・岡本俊太郎さん) 

社名はサービス名に変更
旧社名は学生団体時代から名乗っていたアドワール 。映像界隈のVook(ヴック)の認知の高さも踏まえて、社名もサービス名と同じ「Vook」へと変更されました。
飛躍を象徴したキービジュアル
着想は、映像業界上の慣行などの壁を突破しながら、未来に向けて飛躍するというもの。ビジュアルにはゲームっぽさやコミカルさも意識。ビジョン型のスタートアップ企業らしく、理念や思想を込めながらの表現を心がけたそうです。キーコンセプトとともに作成したビジュアルは、コーポレートサイトのトップ画面にも採用されています。
CD:曽根隼人(Vook)/PD:渡邊慶将(amana)/AD:岡田麻由子(amana)/PH:上村可織(Un.inc)/レタッチャー:川野美緒(amana)/出演:Miyu/P:岡本俊太郎(Vook)/AP:長島志歩(Vook)/進行:福元純子(Vook)
緻密な絵コンテから動画へ
映像クリエイターを支援するVookの理念や思想を、言葉で小難しく伝えるのではなく、視聴覚を含めて表現するために映像も用意することを決定。映像業界の壁を打破し、将来に向けて飛躍していくイメージを絵コンテとして表現し、チームメンバーに共有しました。コンセプト動画は2月1日に撮影済み、Webサイト、YouTubeで公開予定。
※制作中の動画から切り出したカット
制作:株式会社Vook
CD: 曽根隼人/D:TOSH SHINTANI/撮影:ケヴィン ヨシダ/照明:穂苅慶人/VFX: ダストマン/3DCG:Taka Tachibana/モデリング:星子旋風脚/カラリスト:下川貴洋/音楽:菅原一樹/出演:Miyu/P:長島志歩

 

[Concept]映像クリエイティブを支えたい!

サービスとしてのVookは、対外・オンラインイベントも積極的に開催。現場を通じて、社名を凌駕する「Vook」の知名度に大きな手応えを持ち、岡本さんは代表の立場として、Vookへの社名変更が「社運を賭けた熱き姿勢」を社内外に示したかったとも補足します。

「変更にはもっと反対意見があると思っていましたが、社内外ともにほぼありませんでした。旧社名(アドワール )は学生団体当時からの名称でしたが、映像クリエイターを支援したい思いを今後も事業の根幹に据えて活動するなら、Vookへの変更が自然、と受け止められました。長く携わるメンバーが多いので、日頃から指向性が一致しやすかったとも言えます。株主からも賛意の声が大半でありがたかったです」(岡本さん)

社名変更の決断から、キービジュアルの制作・発表までが約2カ月。初めに、設立メンバー3名に社外役員を加えた5名でブレストを行い、共通認識をつくっていったそうです。そこで、CIの刷新にあわせてビジュアルや映像を用意することも即確認されていきます。

「映像を扱うサービス会社として、伝える手段に映像が最適、という考えはもちろんありました。同時に、Vookの思想を伝えるには、ロゴや文章では伝えきれないとも判断しました。映像業界自体は老舗で、旧来の慣習に跳ね返される局面が多い業界で、私たちはそこを変えていきたい。映像に関わる幅広いユーザーが頼りにしたくなる情報提供、交流のハブになりたい。ビジュアルや映像を通じて、豊かな情報を伝えやすいツールを通じて、自社の熱き思いを表現したいと考えたわけです」(岡本さん)

Vookらしさを垣間見るのは、初回ブレストの約3時間で「ビジョンの方向性の見通しをつけて、その場で絵コンテをつくり、キーコピーに関する内容の大枠が決まりました」(岡本さん)という点。理念を共有するメンバーが集うからこそのスピード感も特筆です。

多様な表現で伝える意義
映像クリエイターや、映像に興味を持ち勉強したいと考えるユーザーに対して、Vookのビジョンを伝えるためには、テキストより画像、画像より映像となるほど、視聴覚で動的に表現できます。膨大な情報量を凝縮して伝えるツール=映像を選択しました。
3時間のブレストで方向性を固める
取締役CCOの曽根さんをファシリテーターに、設立メンバーと社外役員でブレスト。KJ法にのっとり、Vookの新ビジョンを検討し、業界や自社の現状と課題などを付箋を使ってピックアップしました。

 

[Action]新たな価値観を映像で伝える

新ビジョン「映像クリエイターを無敵に。」を具現化したキービジュアルは、映像業界への決意表明も兼ねているそうです。例えばVookが補完的で、拡張する役割として、映像クリエイターに寄り添い、映像クリエイター自身が「無敵」な状態になってほしいという願いが込められています。

「キービジュアルとして強いインパクトを残せるクールさを意識しつつ、気取っている印象は与えたくありませんでした。制作では外部からアマナさんにも入っていただき、アートディレクターさんとも何度も話し合いながら、ポップでとっつきやすさも感じさせるバランス感が出るように調整しました」(曽根隼人さん)

Vookのコーポレートサイトにアクセスすると、このキービジュアルが背景一面に大きく表示されるのが印象的です。

「精鋭されたスタッフによって着手されたキービジュアルは、まさしくVookを表現する象徴ですので、コーポレートサイトでも使うことにしました。アクセスしたユーザーが、ファーストビューで必ず目にできるように全面的に表示しています。OGP(オープン・グラフ・プロトコル)にも、会社ロゴではなくキービジュアルが設定されるようにしています」(種村静夏さん)

映像もまた、新ビジョンを具現化。ここでも曽根さんが制作スタッフとして参画、コンセプトに賛同する著名なクリエイター陣も集結しています。

「私たちのユーザーの大半がクリエイターでもあるので、クリエイターが納得する最高品質を目指せるスタッフを集めたかったのです。しかも、私たちは旧来性を打ち壊しながら、次世代を見据えたイノベーションを起こしたいといった理念を持つので、未知に向かうスタンスや新たな価値観に共鳴できるクリエイターたちと、つくり上げたいと考えました」(曽根さん)

こうしたVookの取り組みは、表現手段に縛られず自社のあり方を伝えたい意思が伝わります。動画がCI表現の主流になる日も来るかもしれません。

ビデオコンテで具体的にイメージ共有
映像の制作陣は台湾在住、国内でも東京都内に限らず広島在住など多様なスタッフで構成。CGと実写を合成した映像制作のため、Vコンテを用意し、Web会議はじめSlackで共通のアカウントを発行しながら、こまめな意思疎通を大事にしたそうです。
1日がかりで撮影を実施
2月1日、予めスケジュールされた香盤表に従いながら、クリエイター、モデルが集い、丸1日を使って撮影が行われました。CIを表現した動画は、編集後、3月にリリース予定とのことです。

 

Interviewee>>岡本 俊太郎さん
代表取締役 CEO
Interviewee>>曽根 隼人さん
取締役 CCO
Interviewee>>種村 静夏さん
Webデザイナー

掲載号

Web Designing 2021年4月号

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“新常態”時代のWebサイト運用には「多様なコンテンツ管理」と「セキュリティ」の意識が不可欠!

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2021年に突入しても、未だ先行き不透明な“新常態”の現在。
直接的な接触を極力避けることを推奨される「非接触」前提の中、顧客とのタッチポイントとして
Webサイトの役割はますます高まってきました。

ひとえにWebサイトと言っても、PC、スマホはもちろん、さまざまなデバイスで情報を発信できるようになり、
コンテンツもテキストベースだけでなく動画やライブ配信など、さまざまな手段が主流になってきています。

そう言った中、コンテンツ管理システム(CMS)の重要度はますます高まります。
さまざまな手段で情報を受け取る顧客の状況に合わせて適切な情報を届け、それを管理するには、
CMSを上手に活用することが不可欠です。

また、
「Webサイトに異常が発生したけど、在宅勤務なので社内サーバにあるCMSが触れない!」
などなど。テレワークという新しい働き方は、新たな課題も生み出しています。

さらに今後、個人情報保護の意識も国を挙げて高まり、
一度不祥事を起こすと会社の存続に関わるほどのダメージを受ける可能性も大いに高まってきました。
社内サーバにアップデートしていないCMSを置きっ放しにして許される状況ではもはやありません。
早急に「セキュリティ」について整備しないといけない状況です。


本特集では、そんな「非接触時代のWebビジネス」を効果的に、そして課題も解決しつつ運用するための
“新常態”におけるCMS運用の必須知識を、「選択・導入・運用」「セキュリティ」「リモート体制」「動画」の側面から
見ていきましょう。

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