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Bay Area Startup News Web Designing 2020年4月号

企業ブランディングにまで利用できる受付システム「Envoy」 一連のプロセスをデジタル化・自動化

海外で起こっている、あるいは起こりつつある新しいビジネスの潮流、近い将来に日本にやってくるであろうビジネストレンドなどを紹介・考察します。米国サンフランシスコ在住の筆者が、サンフランシスコおよびシリコンバレーの「ベイエリア」を中心に、イケてるスタートアップを中心とした会社、サービスを毎月1つ取り上げながら、その背景や目的、今後日本で起こりうるトレンドについて追究します。

タブレット1つで煩わしい受付プロセスを解消

アメリカでは企業訪問することが日本よりも比較的少ないですが、受付のプロセスは会社によってさまざまなものがあります。例えば、入り口で名前とメールを書いたり、名札を印刷したり、機密保持の書類にサインをする必要があったりします。場合によっては、担当者が迎えに来なければ会社内に入れないケースもあるなど、今まではあまりスムーズなプロセスとは言えませんでした。

その課題を解決するために、来客受付システムを開発するスタートアップ「Envoy」は、タブレット型の自動チェックインシステムを提供しています。

会社の玄関にタブレットを設置し、アプリを立ち上げておきます。来客者は、そのタブレットに名前や会社名など自分の情報を入力し、顔写真を撮影すると、担当者に自動的に通知が届くという仕組み。入力する際の体験も非常にスムーズで、時間も大幅に短縮されます。入力項目はユーザー企業ごとにカスタマイズすることが可能で、機密保持契約書にサインをしてもらうこともできます。

このように来客者がチェックインすると、SMSやSlackなどで担当者に自動的に通知がされ、来客者の顔写真も表示されるので、初対面でもロビーで誰かがわかるようになっています。同時にビジター用のステッカーもプリントアウトすることもでき、入館のプロセスが統一され、よりスムーズな体験を提供します。

さらに、来客のデータをすべてデジタルで管理できるようになるため、セキュリティ面も格段に向上されます。

また、企業ごとにアプリ内コンテンツをカスタマイズすることで、それぞれのニーズにあわせた内容が表示されます。例えば、多くのスタートアップ企業では、最初のページにロゴを表示し、来客者に対してのブランディング向上を狙ったりしています。

そしてEnvoyは、前述したSlackだけでなくさまざまなツールとの連携が可能です。

例えばSkypeやMicrosoft Teams、Facebook、はたまた電話に通知できたり、通知以外にもG suiteやMicrosoft Azure ADと同期して従業員情報の更新を自動化したり、Envoyでサインインするすべての訪問者の顧客情報をSalesforceで自動追加したりと、Envoyは受付業務に限らずオフィスで必要になる業務や作業の簡略化からマーケティングへの活用までサポートできるシステムになっています。

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Envoy
会社訪問の受付システムを提供するスタートアップです。タブレットの操作だけで訪問者情報を社内担当者に通知したり、社員情報の管理を自動化して作業負担軽減だけでなく、企業ブランディングにも使えます
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サンフランシスコのEnvoy本社には、壁に複数のタブレットが設置され、チェックイン状況のリアルタイム表示と、その日のチェックイン数も表示されています

 

IT先進企業だけでなく大企業や老舗企業も導入

このスムーズな受付体験を実現したEnvoyのチャンネルマネージャー、マンディ・ルイスさんによると、DropboxやSlack、Airbnbなどの著名なスタートアップをはじめ、すでに世界中で1万社以上が同社のシステムを導入しており、累計チェックイン数は実に6,000万回を超えているとのこと。ちなみに、日本ではPinterestが米国だけでなく日本のオフィスでも導入していたり、楽天やマツダなどが活用しているようです。

Envoyの収益モデルは基本サブスクリプションで、無制限の来客者受付、メールでの通知が可能な無料のベーシックプランもありますが、例えばバッジ印刷や機密保持契約書のような法的文書への記入、訪問者の写真撮影、企業ブランディングのためのコンテンツカスタマイズ、訪問者データを使用した分析ダッシュボードなどといった機能はオプションとなっており、月額99ドル(スタンダード)、299ドル(プレミアム)、それ以上のエンタープライズと選べるようになっています。

 

日本企業の“受付行列”解消で受付からのブランディングも

日本では受付に担当者(受付嬢)を複数人配置し、入館カードにその場で記入してもらったり、さらには名刺の確認などを通して初めてアポイント先の担当者に電話でつなぎ、担当者の応答があるまで来客者はそのスペースでじっと待たなければいけないという状態になっている会社は企業規模を問わずまだまだたくさんあります。来客者の多い大企業などでは受付をするために毎日長蛇の列ができている、という光景も珍しくありません。

待たされている来客者も「仕方がない」と思いつつも、来訪した会社の第一印象として、少なくともプラスの感情が生まれることはないでしょう。

このプロセスが改善されるだけでも対外的に良い感情を生む体験が提供できますし、コスト削減のみならず受付から企業ブランディングを考えられるようになるはずです。

そういった理由から、今後、日本でもよりスムーズで親しみやすい受付プロセスが求められるようになると考えられます。Envoyもそれを睨み、今後日本への本格的な進出を真剣に考えているそうです。

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専用の機器など必要なく市販や既存のタブレットやプリンタで利用できるのもEnvoyのメリットの1つ。同社では必要なものがすべてそろったスタートキットも販売しています
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Envoyは来客者の受付作業や通知だけでなく、機密保持契約書の締結や来客者の情報を保存してマーケティング分析のサポートをしたりとオフィスの業務をデジタル化して生産性を上げることに寄与します
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会社入り口の受付デスクにタブレットを設置。来客者は自分で情報を入力すると、自動的に訪問先担当者に通知が届きます
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すでに世界で1万社以上の導入実績があるEnvoy。AolやSlack、Airbnb、huluなどの世界的な企業はもちろん、教育施設や協会、ボランティア運営団体などにも導入されています
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Text:ブランドン・片山・ヒル
米国サンフランシスコに本社のある日・米市場向けブランディング/マーケティング会社Btrax社CEO。主要クライアントは、カルビー、TOTO、JETRO、伊藤忠商事、Expedia、TripAdvisor等。2010年よりほぼ毎週日本から米国進出を希望する企業からの相談を受け、地元投資関係者やメディアとのやりとりも頻繁。 http://btrax.com/jp/

掲載号

Web Designing 2020年4月号

Web Designing 2020年4月号

2020年2月18日発売 本誌:1,560円(税込) / PDF版:1,222円(税込)

CMSはマーケティング戦力アップの最終兵器だ!

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さまざまなマーケティング戦略の「母艦」にする実践ノウハウ

攻めのCMSマーケティング2020


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専門知識がなくてもサイトの更新や管理ができるのが特長のCMS。
顧客へ認知やエンゲージを高めるために必須であるWebサイト、
そのコンテンツを有効に活用するための基盤となるCMSは、
今後のWebビジネスの勝敗を左右する大事なポイントなのです。
さらに、今あるサイト運用上のさまざまな課題も、
CMSを理解することで解消されるのです!

Web Designing 2020年4月号では、
積極的にビジネスを展開させるためにCMSを120%活用するノウハウを
現場レベルの課題感に合わせてお伝えします。


【こんな方にオススメ!】
■とりあえずWordPressにしてみたものの、実際の運用に様々な課題が出てきた
■既存のCMSではこの度やりたい新規Webビジネスが思うように実現できそうにない
■運用の使い勝手がいいCMSが知りたい
■予算は少ないが、企業サイトだけに素人が適当に作るのは抵抗がある
■CMS構築及びWebサイト制作、そしてその後の運用まで信頼できるパートナーを見つけたい
■「自社で簡単に作れる」という触れ込みを鵜呑みにした結果、現場が混乱&疲弊している


【内容(予定)】
●[攻めの多角的発信]ワンソースマルチユースを実現せよ!
・情報発信先はWebサイトだけではない!アプリ・IoT・サイネージ etc.
・ワンソースマルチユースが考えやすいCMSは?(機能面&サポート面)


●[攻めの新ビジネス]Webビジネスの潮流にCMSで乗りこなせ!
・サブスクリプション、CX、SNS、動画、EC、AI・・・


●[攻めのマーケティング]CMSをマーケティングにフル活用せよ!
・さまざまなマーケティングツールを連携させる戦術ノウハウ


●[攻めのリニューアル]Webサイトリニューアルで収益を上げろ!
・既存サイトを「攻めのサイト」に変えるには


●[攻めの運用]効率的かつ業務改善に繋がる運営をせよ!
・多部署間連携をスムーズにするコツ

●[攻めのための守り]セキュリティを堅固にせよ!

など

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