2019.07.17
動画の力をインナーブランディングに活かす
Illustration: 鈴木海太
[インナーブランディング]
自社の強みを社内で共有インナーブランディングに動画を
・商品・ブランドの強みを社員が理解できていない…
・社内のコミュニケーションが取れていない…
インナーブランディングの必要性
前項では事業や商材の理解に動画を活用するケースを紹介しましたが、こうした利用法はBtoBの企業でも活用が進んでいます。BtoB企業の中には、一般的には理解しにくいサービスを展開していたり、ひと口では説明できないような複雑な技術を持ったところがあります。そうした企業にとって、自社の事業を簡潔に説明する動画は営業や社員研修などさまざまな使い道がありますが、見逃せないのが従業員に自社の技術や強み、さらには企業理念やビジョンを理解させる、いわゆる「インナーブランディング」の領域です。
社内の共通言語をつくることでコミュニケーションを促進するこうした取り組みは、社内に一体感を創出し、その結果として仕事の質を向上させ、離職率を低くするといった効果があると言われています。今や、社外に向けた「アウターブランディング」と同様に重視する企業が増えてきているのです。
動画が伝える熱いメッセージ
こうしたインナーブランディング領域における動画活用の具体的な例として、今後増えていきそうなのが「社内報」の動画配信化です。海外の企業や、日本でも外資系の企業などでは、すでに切り替えを進めているところもあります。
社内報を動画にする狙いの一つはコスト削減にあります。紙の社内報は制作に費用も時間もかかりますが、シンプルな動画で構成された社内報であれば、制作にそれほど時間はかかりませんし、費用も安上がりに済ますことができます。
しかし、それよりも大きなメリットは動画が得意とする情報を伝える力を活用し、より強いメッセージを社内に向けて発信し、インナーブランディングを進めていくことにあります。
トップの強い思いやメッセージを社員に浸透させたり、優秀な社員のノウハウを広く社内に共有したりといった、社内報がそもそも持っている役割をより力強く実現してくれるでしょう。