脇田女流初段は△７五歩から戦いを起こさず、△４二金寄と玉を固めて今後の戦いに備えました。△５一飛の転回も視野に入った一手で、後手は△５三銀上のあと△５一飛と回って、△５五歩▲同歩△４四銀（変化図）が理想の動きになります。

７筋よりも５筋を攻めたほうが、先手の角の利きに関係なく、攻めが続けられそうです。
 

図の局面で定刻の12時になり、昼食休憩に入りました。ここまでの消費時間は☗里見37分、☖脇田１時間21分。昼食の注文は里見女流五冠がイレブンのサービスランチでチキンステーキ＆白身魚フライの盛り合わせ、脇田女流初段がやまがそばの親子丼。対局は12時40分から再開されます。

（武蔵）

桂交換後、脇田女流初段は上図から△９五桂と異筋の桂を打ちました。△８七桂成の両取りを見せ、▲７九桂の受けには△８七桂成▲同桂に△８一飛で、次の△８六歩を見せられます。実戦は▲８八飛△７五歩▲同歩△同銀▲同銀△同飛▲７八飛に、△６六銀と進みました。

手順中の▲７八飛は、▲３三角成△同角に▲７五飛の素抜きを用意した受けの手筋ですが、△６六銀がそれを上回る強手です。▲３三角成を消しており、▲６六同歩は△８七桂成の両取りが決まります。
里見女流五冠は△６六銀を見て、手を止めました。
 

上図は、先手が桂を跳ねて角銀両取りをかけた局面です。里見女流五冠は角銀交換の駒損ですが、玉頭戦に打って出ました。金銀の厚みで勝負形に持ち込めるでしょうか。