12時、この局面で昼食休憩に入りました。ここまでの消費時間は▲里見46分、△和田１時間13分。昼食の注文は、里見女流四冠はやまがそばのにゅうめん、和田女流初段は内山田の和牛100パーセントハンバーグ。対局再開は12時40分です。

（武蔵）
 

昼食休憩前の11時40分頃、和田女流初段が△５四歩と突き出しました。▲同歩△同銀なら、１歩を交換しつつ銀を中央に繰り出せます。
実戦は▲５四同歩△同銀に▲７四歩と先手も反撃。いよいよ戦いに突入です。

（武蔵）

和田あき（わだ あき）女流初段は、第７期から本棋戦に参加しています。第８期では昇段規定である「マイナビ女子オープンベスト４進出」を満たし、女流２級から女流初段に昇段しました。その後、挑戦者決定戦で上田初美女流三段（現：女流四段）に敗れ、惜しくもタイトル戦初挑戦となりませんでした。前期は予選敗退。今期は予選からの参加で、竹部さゆり女流三段、宮宗紫野女流二段に勝ち、本戦トーナメントに出場となりました。
居飛車党で、積極的に前に出て攻勢を仕掛ける棋風。対振り飛車戦では、居飛車穴熊や銀冠など、玉を固めてから攻め合う持久戦を得意としています。



（武蔵）

里見香奈（さとみ かな）女流四冠。女流王座、女流名人、女流王将、倉敷藤花の４つを保持しています。第６期では当時のタイトル保持者だった上田初美女王（現：女流四段）を３連勝で破って、タイトルを獲得。第７期で加藤桃子奨励会１級（現：奨励会初段）に１－３で敗れ、タイトルを失冠しました。前期は本戦トーナメント準決勝まで進み、西山朋佳奨励会三段（現：女王）に敗れています。
今期は本戦トーナメントからの出場で、本局が初陣となります。鋭い切れ味のある攻めを持ち味とし、出身地の島根県出雲市にちなんで「出雲のイナズマ」の異名を持ちます。女流棋戦だけでなく、公式戦でも男性棋士に３連勝という公式戦タイ記録を作るなど、奮闘しています。
また、妹の里見咲紀女流初段も女流棋士として、活躍しています。



（武蔵）

里見香女流四冠は初手に▲７八飛と三間飛車を明示しました。対する和田女流初段は△８四歩と飛車先の歩を伸ばし、現在は上図まで進んでいます。じっくりとした序盤戦となりそうです。

（武蔵）