【人気連載最終回!】将棋ガールズ ~台湾大學へ留学、それではまた、機会があれば~ | マイナビブックス

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【人気連載最終回!】将棋ガールズ ~台湾大學へ留学、それではまた、機会があれば~

2015.08.28 多々納光

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ここでは青山学院大学将棋部に所属する現役女子大生、多々納光さんによるエッセイを掲載します。本文で述べられている通り、今回が最終回となります。ご愛読いただいた皆さま、ありがとうございました。
→これまでの話はこちら

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将棋ガールズ

~台湾大學へ留学、それではまた、機会があれば~




8月8日の土曜日に、千葉県白井の「そろばん博物館」で将棋のイベントがあった。午前中は、子どもたちや将棋ファンの皆さんが参加する「そろばん将棋選手権」という将棋大会が行われた。時間内に勝負がつかないと、秒数や駒の点数を記憶して計算し、勝敗を決するという、そろばん上手の方のための特別ルール。対局だけでも頭を使うのに、計算もしながらなんてすごいなぁ…面白かった^-^。

そして、午後はカロリーナ・ステチェンスカさんと高浜愛子女流三級の席上対局が行われた。解説者は伊藤明日香女流初段。私はその対局の読み上げを頼まれていたので、午前中からお手伝いをしつつ、イベントのスタッフとして参加してきた。



カロリーナさんはご存じのとおり、留学生としてポーランドから日本に来て、関東研修会に所属しながら女流棋士を目指していた。6月の研修会例会でC1に昇級したので、女流棋士3級の資格をとったとのこと。外国人が女流の資格をゲットするなんて、もちろん初めてのことですごい!これから資格申請をして、2015年10月1日付で女流棋士3級になるらしい。早く2級に昇級して「女流棋士番号」のついた正式な女流棋士(プロ棋士)になってほしいな。私は留学生って聞くと、つい応援してしまう(笑)。



前回のエッセイで、私は秋季から団体リーグに出られないと書いたので、どうしたのかな?と思われた方もいらっしゃるかな?じつは来月9月から、交換留学生として国立台湾大學の社会学部に、国際政治学を勉強しに行くことになったのがその理由(^^)

東京渋谷にある青山学院大学には海外からの留学生も多いので、私も同じ学部に留学生の親しい友だちが何人もいる。みんな熱心な勉強家で、いろいろなことに挑戦している。いま政治的には中国や韓国とはどちらかというと難しい面があるけれど、台湾は比較的に親日派も多いということなので、思いっきり交流してきたい。大学に入ってから中国語の勉強をしてきたので、台湾ではそれもブラッシュアップできればいいなと期待している。せっかくの外国での大学生活なので、勉強だけでなく部活も入りたいなo^-^o とりあえず書道部や合唱部なんかいいな~と思う。それにスポーツの部活も何か入りたい!とにかく友だちをたくさん作って視野を広げたい。

先日、日本将棋連盟普及部の小田切さんのご紹介で高野秀行六段とお会いした(高野六段は、青山学院のすぐ近くにある国学院大学で、将棋関係の授業を担当されているので、昼休みに大学を抜け出して会いに行った ^-^)。お話によると、秋に台湾にいらっしゃるらしい。10月24日に、台北の中山駅(中心部にある大きな駅)の近くで台湾支部の支部会があるとのことで、飯島栄治七段もいっしょに行かれるそうだ。私もお誘いを受けたので、その会にはあちらで是非参加しちゃおうかなと思っている。日本からのプロ棋士の訪問は、将棋の普及も目的のひとつらしく、こういう地道な活動で、将棋が少しずつでも世界中に普及されていくといいなと思う。将棋を通して世界の人々と交流できて、理解しあえる日がくるかもしれない。



女の子が将棋を楽しんで、熱心に頑張っているなんて、あまり知らない方が多いと思う。将棋界のことをよく御存じの将棋ファンの男性でも、アマチュアの女流棋界のことはあまりご存じないんじゃないかな。いままで連載したエッセイで、その世界のことも皆さんに伝えることができたなら、とても嬉しい。女の子の将棋の楽しみ方が、グローバルに伝わっていけば、もっと嬉しい…♪

いままでご愛読ありがとうございました。台湾から帰ってきて機会があれば、続きのお話をしたいなと思っています。それまで皆さまお元気で。
Wishing you a happy shogi life. 謝謝、再見!
またお会いしましょう (^o^)/ 多々納光

https://twitter.com/hikaru2207