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トライボーディアン選手権 開催報告

2015.08.12

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将棋・囲碁・リバーシの総合成績を競う第1回グロービス・トライボーディアン選手権が2015年8月1日に行われました。
「知のトライアスロン」と銘打った本大会。参加者はそれぞれ自分のスマートフォンやタブレットを持ち込み、向かい合った相手と対局するという異色のスタイルで行われました。参加者は64人。広い会場が熱気と電子機器で埋め尽くされました。
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本大会には、囲碁界からは三村智保九段、大橋拓文六段。将棋界から上野裕和五段、田中悠一五段が参加しました。さらにオセロ界の世界ランカー、佐谷哲さんと山川高志さんも参戦。まさに各界のトッププレイヤーが覇権を競う大会となりました。
プロ棋士がアマチュアと同じ土俵で戦うということはめったにないことですが、三種目の混合競技だからこそ実現した豪華メンバーです。

開会挨拶で、グロービス経営大学院学長の堀義人氏は、トライアスロンが初めて開催されたときの参加者は46人だったことを紹介しました。本大会をきっかけに、トライボーディアンの文化が、トライアスロンのように大きく広がっていくことを期待していると語りました。

対局開始が告げられました。
同じ相手と囲碁(9路盤)・将棋・リバーシの順で3連戦し、それを5回繰り返す全15局の対戦。短い持ち時間なのであっという間に対局が終わります。長くとも30分程度で3連戦が終わるスピーディな展開です。
1回戦は、囲碁の三村智保九段、オセロ世界ランカーの佐谷哲さん、元奨励会員の栗生直樹さん、囲碁女流アマ強豪の伊藤恵理子さんらが3連勝しました。この顔ぶれを見るだけで、この大会の異種格闘技感が伝わるでしょうか。

対局が終わると、あちこちで互いのスマホを見せ合いながら検討を進める姿が見えました。普通の大会と大きく違っていたのは、将棋では教え、囲碁で教わりといった具合に互いに教え合う姿が多く見られたこと。これもトライボーディアンならではの風景と言えるでしょう。

4回戦終了時で、下記の順位です。
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8勝4敗以上の選手13人に優勝の可能性がある大混戦です。
ちょっと注目したいのが、4回戦で3連勝を果たしたのがわずか2人だけということ(不戦勝除く)。下位の方も自分の得意分野なら星を上げることができるので、悔しさも半分。「今度やるときはもう少しリバーシを練習すればもっと勝てるはず」などと、新たな意欲に結びつくのです。

最終5回戦。4回戦まで首位の栗生さんと、3位の清水宏彬さんの対局が注目されました。両者の囲碁の対局が結果的に優勝決定戦となりました。
序盤から複雑な戦いになり、最初の20手で持ち時間がともに1分を切る展開。時間切迫の中、以降の40手近くを両者大きなミスなく打ち切った結果は、白の栗生さんがわずか2目残していました。
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本局を制した栗生さんが12勝3敗の成績で栄えある第1回グロービス・トライボーディアン選手権の優勝者となりました。

注目のプロ勢は、自らの種目では全員が全勝しました。
将棋は超短時間の切れ負け、囲碁は9路盤の切れ負けと、明らかにアマチュア有利の条件で、アマチュアが一発入れる可能性も十分あると予想されていましたが、さすがの実力を見せました。しかしプロを脅かす猛者も現れました。大会のレベルの高さを示す例をいくつかご紹介しましょう。

大橋拓文六段の5回戦。相手は5位に入賞した西村理志さん。8勝4敗同士の対決で、対局結果次第では優勝の目もある大事な一戦です。
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大橋六段が白。際どい形勢ですが、図のオキが手筋。

後に下の局面になった時に先手になっているのが手筋の効果です。寄せ合った結果、際どく2目差で白勝ち。西村さんは大魚を逸しました。
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田中悠一五段の4回戦。アマ将棋界で活躍する川合仁さんが相手。
後手の川合さんが△5八銀と食い付いた局面。
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ピンチに見えますが、田中五段は堂々と▲5八同銀。以下△3九角に▲2九玉と引いて切っ先をかわしました。しかし川合さんも崩れず、5分切れ負けの中156手まで粘ったものの無念の時間切れ負け。

大会が終わった後も、将棋界、囲碁界、オセロ界のプレイヤーたちが、名残惜しむように指導し合ったり、互いの研究内容を紹介している様子が見られました。
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■第1回グロービス・トライボーディアン選手権 各種成績
□総合成績
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□部門別全勝者

・囲碁
浪江 峻史
平林 慶尚
三村 智保
大橋 拓文
若井 優也
竹村 直
林 直樹

・将棋
栗生 直樹
西村 理志
上野 裕和
中村 圭吾
田中 悠一
葛山 拓生
菊田 裕司

・リバーシ
原 大曜
佐谷 哲
阿部 由羅
山川 高志

□勝点5
栗生 直樹
石川 輝

□全種目勝ち越し
栗生 直樹
葛岡 祥
清水 宏彬
村山 秀明

□U-20の部最高順位
石川 輝(2位)

□女性の部最高順位
森 菜都未(12位タイ)

□O-50の部最高順位
鈴木康夫、井上裕(23位タイ)

□高校生の部最高順位
堀拓人(49位タイ)

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