新刊案内「次の一手」で覚える 四間飛車定跡コレクション404|将棋情報局

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新刊案内「次の一手」で覚える 四間飛車定跡コレクション404

四間飛車党にも四間飛車を相手する居飛車党にもぜひ読んでもらいたい次の一手集ができました。

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こんにちは。将棋情報局編集部です。

皆様は、1月13、14日に行われた朝日杯将棋オープン戦の6局、ご覧になられたでしょうか。

14日、藤井聡太四段が佐藤天彦名人を下し準決勝に進んだ対局を、パソコンにかじりつくようにして見ていた、という方も多いのではないでしょうか。天才棋士の快挙は、一般のニュースでも大きく取り上げられましたね。

13日も負けず劣らずすごかった。羽生善治竜王が「角道を止める四間飛車」を採用し、活きのよい若手を連破しました! (※下の2図参照)

【図は△6二玉まで】

【図は△5四歩まで】

角道を止める四間飛車はプロの対局では激減してしまいましたが、アマチュアではまだまだ使い手の多い戦法。四間飛車ファンの耳には、羽生竜王による「四間飛車は終わってない」(←増田五段調)という無言のメッセージが届いたに違いありません。

さて、プロ間で四間飛車が減ってしまった最大の理由は、「居飛車穴熊」という天敵が現れたからでした。

四間飛車党プロの多くは「これはいかん」と、中飛車、石田流や角交換型の振り飛車、はたまた居飛車へと戦法の乗り換えを行いました。

四間飛車党アマはどうでしょう。

プロ同様、戦法の乗り換えを行ったアマチュアの方もいますが、己が持つ四間飛車愛ゆえに愛刀を捨て切れなかった方も多く残りました。しかし・・・

彼らは来る日も来る日も相手が穴熊、穴熊、穴熊・・・

穴熊の御無体な攻めに泣きながら耐え、ちょっと優勢になって穴熊をぶっ壊しに行っても再構築されて泣きながらもう一回壊しに行き、超優勢になっても一発喰らって負けて泣きながら家に帰り、涙に濡れて床に入ってはうわごとのように「あっ、あっ、穴熊・・・穴熊・・・穴熊・・・」、朝は必ず6九あたりにいる自分の竜を金打ちではじかれる夢にうなされて起きる・・・

そんなつらい日々を余儀なくされたのでした。多分・・・

 

しかし!

ある日、気付くのです。

 

「あれ? 棋力が上がっている感じはしないけど、対穴熊のスキルだけはめちゃくちゃ上がってる」・・・と。

 

そりゃそうだ。穴熊ばっかり相手にしているのだから。

その気付きのあとは、竜をはじかれる夢は見なくなるそうですが、それと同時くらいに、ある事に気付き、困り果てるのです。

 

「あれ? 急戦とかやられた時、どうしていいか全然わからない」・・・と。

 

そりゃそうだ。穴熊が増えた分、やってくる人が減ったのだから。忘れたり知らなかったりしますよね。

 

でも大丈夫!

後手ノーマル四間飛車の定跡が次の一手形式で学べるこの本がありますから!

 

まず、章立てを見ていきましょう。

テーマ1 左▲4六銀戦法
テーマ2 ▲4五歩早仕掛け
テーマ3 棒銀戦法
テーマ4 山田流▲9七角
テーマ5 斜め棒銀戦法
テーマ6 ▲6六歩・9七角型対最強△1二香型
テーマ7 鷺宮定跡対最強△1二香型
テーマ8 ▲6七金・7八金型居飛車穴熊対△9三歩・4四銀型
テーマ9 ▲6七金型居飛車穴熊対△9五歩・4四銀型
テーマ10 ▲2五歩早突き型対△4五歩型
テーマ11 居飛車穴熊対△5四銀型
テーマ12 右▲4六銀戦法
テーマ13 左美濃▲4六銀戦法
テーマ14 四枚美濃
テーマ15 ミレニアム
テーマ16 玉頭位取り戦法
テーマ17 5筋位取り戦法
テーマ18 右四間飛車戦法

四間に振れば、戦法の選択権は居飛車側にありますから、広く知っていることに越したことはありません。本書はそれをくまなくカバーしています。

※注1:網羅しているという以上、避けて通れない対穴熊ももちろん入っています。
※注2:「山田流」や「5筋位取り」あたりが、「何それ? それってうめえのか?」という感じの若い読者様は、ご近所の将棋好きなおじさんに意味を聞いてみてください。

 

そして中身はこんな感じ。テーマ1の最初の部分をご覧いただきます。

 

 

冒頭にその戦法の概要2ページ、そして問題へと移るのですが、あれ? 第1問の下が第16問? 第2問じゃないの?

しかし、これは誤植ではありません。

次の見開きは、こうです。

 

 

はい。第2問は次の次のページの上段にあります。本書は、テーマごとに上の問題をずっと解いていってください。ページをめくっていき、上の問題が終わったら、第1問のあるページに戻り、今度は下の問題をずーっと解いていく、という作りなのです。

もし第1問の下が第2問になっていたらどうでしょう。読者の動線はこうなります。

第1問を解くページをめくって第1問の答えを見るページを戻って第2問を解くページをめくって第2問の答えを見る・・・

 

よく考えてみると、これはちょっとした手間ですよね。第1問の答えを見るときについでに第2問の答えが見えてしまう恐れもあります。

それなら1ページ1問にすればいいじゃない。そういうご意見も当然あるでしょう。

しかし、文庫サイズという限られたスペース、そしてページ数も当然限られている。でもその範囲でなるべく多くの問題を載せたい! なおかつそれでいて読みやすい作りにしたい! という思いがこの工夫を生んだのだと思います。

 

読み手にやさしい工夫ですね。

 

あと、ここで重要なことをひとつ。

本書に掲載されている次の一手は、居飛車側の手を答える問題も普通にあります。

著者・所司和晴七段によるまえがきによると・・・

 

「本書は四間飛車定跡コレクションという題名ですが、むしろ居飛車目線の次の一手が多いかもしれません。」

 

何と! これがどういうことかと言いますと・・・

ノーマル四間飛車党の苦悩と同じように、
「現代チックな振り飛車には対応できるけど、逆にノーマル四間飛車をやられた時にどうしていいか全然わからない」・・・とお嘆きの居飛車党の方にも、とっても役に立つということなのです!

また、本書で仕入れた戦法を二の矢、三の矢、四の矢・・・として持っていれば、ここぞという時に使えますね。

本書の問題を繰り返し解いていたら、最終的には居飛車側も振り飛車側も持てるようになってしまった!

そうなれたら最高ですよね。

最後に本書から、定跡の次の一手2題を紹介させていただきます。

将棋歴の長いファンにはひと目かもしれません。知らない方は覚えておくと生涯成績で何勝か稼げるかと思います。

【テーマ3 棒銀戦法より】

答えはこちらです。

【テーマ16 玉頭位取り戦法より】

答えはこちらです。

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