2026.08.20
【将棋ニュース】小窪碧四段のデビューからの連勝が8で止まる。レジェンドたちはプロ入り直後、何連勝した?
8月13日に行われた第20回朝日杯将棋オープン戦一次予選で小窪碧四段が横山泰明七段に敗れ、デビューからの連勝が8で止まりました。
棋士デビューからの連勝記録といえば、藤井聡太竜王・名人の29連勝が有名ですが(デビューから、という言葉を外しても歴代1位の記録です)、それ以前は松本佳介七段と近藤正和七段が記録した10連勝が最多でした。
そうなると今回の小窪四段の8連勝も、デビューからの連勝記録という視点では結構上位に至るのではないでしょうか。
ということで現役棋士のデビューからの連勝記録を調べてみたところ、松本七段と近藤七段に続く9連勝の記録を持つ棋士が4人いるようです。棋士番号順にあげると、森下卓九段、森内俊之九段、佐藤天彦九段、吉池隆真四段です。
小窪四段の8連勝はこれに次ぐ記録で、日浦市郎八段も8連勝を記録しています。
そして、宮田敦史七段と川村悠人四段が7連勝。川村四段は小窪四段と同じく26年4月にデビューしたばかりの新人棋士です。
では、レジェンドの面々の記録はどうだったのでしょうか。
加藤一二三名誉十段、米長邦雄永世棋聖、中原誠十六世名人、谷川浩司十七世名人、羽生善治九段、森内九段、佐藤康光九段、渡辺明九段、藤井竜王・名人の記録を見てみましょう。
まず上記で触れた藤井竜王・名人の29連勝と森内九段の9連勝で、これに続くのは羽生九段と渡辺九段の6連勝、そして佐藤九段は4連勝です。
谷川十七世名人はデビュー戦で敗北を喫しており、加藤名誉十段がその相手でした。これはテレビ棋戦のお好み対局が公式戦として組まれたもので、当時の加藤名誉十段は37歳で順位戦はA級に在籍し、対谷川戦の1カ月後には棋王のタイトルを奪取とまさに現役トップ級。現在の新四段がデビュー戦で豊島将之九段や永瀬拓矢九段に当たるようなものでしょうか。
そして昭和の三大レジェンドはどうか。加藤名誉十段のデビュー1年目は12勝2敗という記録が残っていますが、公式戦初敗戦は自身の2局目で喫しています。
中原十六世名人はデビューから2連敗。デビュー戦の相手が後に最大のライバルとなる米長永世棋聖というのも、これまた作ったような本当の話。もっともこの2連敗の後は11連勝を記録し、一気に頂点へ駆けあがって行きます。
米長永世棋聖に至っては、なんとデビューから5連敗。しかもデビュー戦では師匠の佐瀬勇次名誉九段と対戦しています。
自身の師匠とデビュー戦を戦った棋士というのもちょっと他には思いつきません。さすがに連敗以降は盛り返しましたが、それでも初年度の成績は11勝12敗の負け越し。永世称号有資格者で初年度負け越しを記録したのは米長永世棋聖と谷川十七世名人ですが、谷川十七世名人の初年度は上記のデビュー戦のみなので同列には語りにくいです(実質的初年度といえる2年目は当然勝ち越しています)。またタイトル経験者に枠を広げても初年度負け越しは他に数名がいるだけです。
こう見ると、藤井竜王・名人と米長永世棋聖はまさに対極とも言える成績ですが、いずれにしても将棋史に名を残す大棋士であることに変わりはありません。現在の若手棋士、奨励会員からも将来の大棋士が誕生することに期待しましょう。
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