2026.08.05
《ヤバい奇襲》 第17回【アヒル】—実は水中でめっちゃ足をバタつかせてるらしい
ひきこもりブロガーの二歩千金(にふ・せんきん)です。
7月23日にマイナビ出版より『奇襲完全撃退マニュアル50』という奇襲破りの本が刊行されました!
本書では、江戸時代から続く伝統的な奇襲、アマチュアが考案してネットで大流行の奇襲、トッププロも採用する現代調の速攻作戦まで、幅広く収録しております。
⇩第16回の記事はコチラ⇩
えー、前回がツバメでしたので、
鳥類つながりで今回は「アヒル」でいきましょう!
ネット将棋でアヒルに痛い目に遭っている人はけっこういるんじゃないですかね?
初級編 ~対2手目△8四歩~
初手からの指し手
▲2六歩 △8四歩 ▲2五歩 △8五歩
▲9六歩 △3二金 ▲9七角 △6二銀
▲2四歩 △同 歩 ▲同 飛 △2三歩
▲2六飛(第1図)
「アヒル戦法」は浮き飛車+端角に構えるのが第一歩です。
手順中▲9六歩に△8六歩▲同歩△同飛はすかさず▲2四歩△同歩▲2三歩(参考1図)で後手は「ギャッ!」と叫ぶはめになります。
第1図以下の指し手
△4一玉 ▲5八玉 △4二銀 ▲4八銀
△5二金 ▲3九金 △9四歩 ▲6八銀
△3四歩 ▲7九金(第2図)
「アヒル囲い」が完成しました!
金銀の形がアヒルが両足を広げて踏ん張っているように見えるのが由来なんですね。
この後は大駒の打ち込みに強い陣形を生かして、①▲3六飛△8四飛▲7五角や②▲8六歩△同歩▲同飛などから強引に荒さばきを狙います。
ただ、この2手目△8四歩(相掛かり+アヒル)は、実戦でほとんど出てこないうえに↑↑の黒田尭之六段著『絶対早繰り銀』の対策が完璧すぎるため、僕の本では取り上げておりません。
上級編 ~対2手目△3四歩~
初手からの指し手
▲2六歩 △3四歩 ▲2五歩 △3三角
▲9六歩 △9四歩 ▲4八銀 △3二銀
▲2六飛 △4四歩(第3図)
ネット将棋で多いのは圧倒的にこちら(対振り+アヒル)ですね。
最終手△4四歩は角筋が止まるのでできれば指したくない手ですが、▲3六飛に△4三銀の受けを用意するためやむを得ない歩突き。
第3図以下の指し手
▲5八玉 △4二飛 ▲9七角 △6二玉
▲6八銀 △5二金左▲7九金 △7二玉
▲3九金(第4図)
いやはや、何度見ても左右対称で美しい構えですねぇ。
さあ、ここから先手は飛車角2枚だけでどうやって手を作っていくか腕の見せどころです。
第4図以下の指し手
△8二玉 ▲5六飛 △6二金直 ▲8六歩
(第5図)
▲5六飛は指して損のない利かしで、後手はどう応じても美濃囲いが乱れます。
続いて▲8六歩!がケレン味たっぷりの手で、以下△9五歩▲同歩△同香なら▲8五歩△9七香成▲同香△9三歩▲9五香打で角損でも端を破って先手ペースになります(参考2図)。
第5図以下の指し手
△7二銀 ▲8五歩 △4三銀 ▲8六飛
△6一金 ▲8四歩 △同 歩 ▲同 飛
△8三歩 ▲8五飛(第6図)
本譜は▲8六飛と回って、8筋の歩を交換して中段飛車に構えます。
▲8六飛に代えて、▲8六角~▲9五歩~▲同角と角を押し売りするユニークな攻め筋もあり、その筋は湯川博士著『奇襲大全』で紹介されています(参考3図)。
第6図以下の指し手
△2二飛 ▲9五歩 △同 歩 ▲9三歩
△同 香 ▲7五角(結果図)
△2二飛で手薄な2筋を狙ってきましたが証文の出し遅れ。
▲9五歩で9筋から火が吹きます。結果図は後手が放っておけば▲9三角成~▲9五飛、△9四香も▲9五香で先手の攻めがつながります。
こんな雑な仕掛けでも手になってしまうのがアヒルの恐ろしさですね。
「アヒルにカモにされるなんて、もうたくさんだ~~~っ!!」
と思わずトリ乱してしまった貴方。
──どうぞ、ご安心ください。
7月23日に発売された『奇襲完全撃退マニュアル50』にアヒルの対策をバッチリ記してあります!
続きはWebで、、、じゃなかった、本の中でお会いしましょう!












