【将棋ニュース】八代弥八段と石田直裕六段が快進撃! C級2組の棋士がJT杯に出場するのはどれくらい珍しい??|将棋情報局

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【将棋ニュース】八代弥八段と石田直裕六段が快進撃! C級2組の棋士がJT杯に出場するのはどれくらい珍しい??

8月1日に行われた第47回JTプロ公式戦将棋日本シリーズで八代弥八段が増田康宏八段を破り、2回戦へ進出しました。先日のJT杯で石田直裕六段が羽生善治九段を破ったのに続き、初出場の2人が勝ち進んだことになります。

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八代八段と石田六段に共通するのは順位戦が最下級クラスのC級2組所属であること。実はJT杯にC級2組の棋士が出場するのは歴史を振り返ってみても相当に珍しいことになります。

2019年の髙見叡王(当時)はタイトル保持者としての登場だが、C級2組在籍中に出場した初の棋士である。

JT杯の出場資格は➀前年優勝者、②タイトル保持者、③獲得賞金ランキング上位者から12人を選抜してのものとなりますが、③の獲得賞金ランキング上位者は、以前は順位戦上位者とされていました。必然的にA級あるいはB級1組在籍者にしか出場権が回ってきません。以前の規定だと順位戦下位者がJT杯に出場するには、タイトルを獲る以外に道がありませんでした。

そしてC級2組在籍時にタイトルを獲った経験があるのは郷田真隆九段と髙見泰地七段の2人だけです。そして郷田九段の場合は初タイトルの王位獲得→順位戦C級1組昇級→JT杯出場という時系列だったため、C級2組在籍者でJT杯に出場したのは2019年の髙見七段が初のケースでした。

C級2組時代にタイトル獲得を成し遂げた郷田真隆九段(写真左:週刊将棋編集部)と髙見泰地七段(写真右:将棋世界編集部)

出場資格が順位戦上位者から獲得賞金ランキング上位者に代わったのは2006年の第27回からですが、以降も長らくは事実上の順位戦上位者が出場していました。上位クラスのほうが賞金が稼ぎやすく、また上位クラスを維持することは実力があることの証明でもあるからです。

髙見七段に続いてC級2組在籍ながらJT杯へ出場したのは2024年の佐々木大地七段です。前年に棋聖戦五番勝負と王位戦七番勝負という2つのタイトル戦に出場したことで、獲得賞金が上位になったと推測されます。この年の佐々木七段は1回戦で羽生九段を破りましたが、2回戦で藤井聡太JT杯覇者に敗れました。

2023年には棋聖戦と王位戦の連続挑戦を決めた佐々木大地七段(写真:田名後健吾)

今回の八代八段と石田六段は、佐々木七段以来のC級2組在籍者による出場となりました。八代八段は前期竜王戦での1組優勝、石田六段は同じく竜王戦で挑決三番勝負まで進出したことにより、賞金ランキング上位に入ったものと考えられます。

順位戦のクラスだけでは棋士の格付けをすることが難しくなったというのが、ここ20年ほどの将棋界の潮流ともいえそうですが、逆にいうとこれだけ活躍している棋士が何でC級2組なんだ、という見方はあるかもしれません。順位戦で上がるか上がらないかという戦いに加えて、他の棋戦では下克上があるかどうかという期待も、観る将棋ファンの注目点といえそうです。

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著者

相崎修司(著者)
将棋雑誌「近代将棋」の編集を経てフリーの観戦記者に。
2026年現在は竜王戦、王位戦・女流王位戦、棋王戦、女流名人戦の観戦記を執筆。
将棋世界をはじめとする各誌にも寄稿。