2026.07.30
【将棋ニュース】竜王戦挑決で2組優勝の服部慎一郎七段と5組優勝の柵木幹太五段が激突! 1組のいない挑決は何期ぶり??
7月27日に行われた竜王戦決勝トーナメントの結果、今期の竜王戦挑戦者決定戦三番勝負は2組優勝の服部慎一郎七段と5組優勝の柵木幹太五段とで争われることになりました。挑決三番勝負に1組の棋士が出場しないのは第28期の渡辺明九段(当時2組2位)―永瀬拓矢九段(当時4組優勝)以来のことになります。
竜王戦決勝トーナメントは1組からの出場者が有利になるように組まれます(上位クラスからの出場ですから当然ですが)。決勝トーナメントで1勝すれば挑決三番勝負に出られる1組優勝をスーパーシードと形容するのはその最たるものでしょう。竜王戦の決勝トーナメントが現行の制度となった19期以降、挑決三番勝負に1組の棋士が出場しないのは今期と上記の28期の2度だけなのに対し、1組同士で挑決三番勝負が争われたのは10期もあることは、1組優位の証とも言えます。
そして今期と第28期が特殊なのは、決勝トーナメントで1組の棋士が全く勝てなかったこと。5人いる1組出場者は軒並み初戦で敗退しました。28期では1組優勝の羽生善治九段、同4位の佐藤康光九段、同5位の藤井猛九段がそろって初戦で永瀬九段に負かされ、1組2位の阿久津主税八段は渡辺九段に、同3位の豊島将之九段は2組優勝の稲葉陽八段に敗れています。今期は1組優勝の永瀬九段、同4位の斎藤慎太郎八段、同5位の佐々木勇気八段が柵木五段に敗れ、1組2位の伊藤匠二冠は3組優勝の増田康宏八段に、同3位の菅井竜也八段は服部七段に負かされました。
また、28期の渡辺九段はそれ以前に1組在籍経験がありますが、今期の2人は1組在籍経験がありません。1組の経験が皆無な棋士2人で挑戦者決定戦三番勝負が争われるのも異例なことです。
こちらのケースについては第18期以前の旧制度における竜王戦でいくつかの例があります。第2期の羽生九段(3組優勝)―森下卓九段(4組優勝)、第4期の森下九段(3組優勝)―小林宏七段(4組優勝)、第10期の真田圭一八段(4組優勝)―屋敷伸之九段(2組優勝)、第15期の阿部隆九段(2組優勝)―中田宏樹九段(3組優勝)は、いずれも1組経験のない棋士同士で争われた挑戦者決定戦のカードです。
そして旧制度における挑決が2組以下の棋士同士というケースは、上記の4例に加えて、第5期の羽生九段(2組優勝)―佐藤九段(2組2位)があります(この時点で羽生九段は1組を経験しています)。
ただ、旧規定における上記の5期は、いずれも1組の棋士が1勝は上げていますので、そのことからすると、今期竜王戦決勝トーナメントは竜王戦史上においても異例なケースといえるでしょう。
服部七段が棋聖戦のリベンジを目指して再び藤井聡太竜王への挑戦権を獲得するか、柵木五段が竜王戦ドリームを結実させるか、注目の挑戦者決定戦三番勝負です。

