2026.07.23
《ヤバい奇襲》 第14回【右四間】—史上"最古"かつ"最速"の四間飛車破り
ひきこもりブロガーの二歩千金(にふ・せんきん)です。
7月23日にマイナビ出版より『奇襲完全撃退マニュアル50』という奇襲破りの本が刊行される運びとなりました。
本書では、江戸時代から続く伝統的な奇襲、アマチュアが考案してネットで大流行の奇襲、トッププロも採用する現代調の速攻作戦まで、幅広く収録しております。
⇩第13回の記事はコチラ⇩
さーて、今回のテーマは「右四間飛車」!!
その歴史はすこぶる古く、なんと現存する最古の棋譜(1607年の大橋宗桂VS本因坊算砂)に登場する、たいへん由緒ある戦型なのでございます。
初級編 ~攻めの理想は飛角銀桂~
初手からの指し手
▲7六歩 △3四歩 ▲4八銀 △4四歩
▲4六歩 △4二飛 ▲4七銀 △3二銀
▲4八飛(第1図)
相手が角道を止めたのを見て、▲4八飛(後手番なら△6二飛)と右から4番目の筋に飛車を振るのが「右四間飛車」です。
手順中▲4七銀に△4五歩の開戦が少し気になりますが、以下▲同歩△同飛▲5六銀△4二飛▲2二角成△同銀▲6五角(参考1図)と反撃して大丈夫。

第1図以下の指し手
△4三銀 ▲6八玉 △6二玉 ▲7八玉
△7二玉 ▲5六銀 △3三角 ▲9六歩
△9四歩 ▲6八銀 △5二金左▲7九金
(第2図)
先手の囲いは、舟囲い・天守閣美濃・穴熊どれも有力ですが、とりわけelmo囲い(6八銀・7九金型)が近年人気急上昇のホットな構え。
さあ、このあとは4筋をガンガン攻めるだけの簡単なお仕事です!
第2図以下の指し手
△8二玉 ▲5九金 △7二銀 ▲1六歩
△1四歩 ▲2六歩 △6四歩 ▲1七桂
△1二香 ▲2五桂 △2二角 ▲4五歩
(結果1図)

▲2五桂~▲4五歩と突っかけた結果1図は早くも右四間ペース。
以下は△2四歩▲4四歩△同角(△同銀は▲4五歩)▲同角△同銀▲1一角の要領で押しつぶせます。
上級編 ~居玉で激しい殴り合い~
初手からの指し手
▲7六歩 △3四歩 ▲4八銀 △4四歩
▲4六歩 △4二銀 ▲4七銀 △5四歩
▲5六銀 △5三銀 ▲4八飛 △4二飛
(第3図)
「5三銀型+四間飛車」が振り飛車の工夫です。
仮に結果1図と同じように先手が▲2五桂~▲4五歩(参考2図)と仕掛けてきたとしても、△2四歩▲4四歩のときに4四の歩が銀当たりにならないため、かまわず△2五歩で桂馬をむしり取れます。
第3図以下の指し手
▲4五歩 △3三角 ▲4四歩 △同 銀
▲4五歩 △5三銀 ▲3三角成△同 桂
▲4四角(第4図)
よってお互い居玉の状態で▲4五歩とアクセルをめいっぱい踏み込みます。
第4図の▲4四角!が露骨な打ち込みで、△同銀には▲同歩で手順に歩が敵陣に伸びて先手ペース。
第4図以下の指し手
△4三飛 ▲5三角成△同 飛 ▲4四銀
△5二飛 ▲3三銀成△5五歩 ▲6五銀
(結果2図)

本譜は2002年の三浦弘行-久保利明戦の有名な将棋で、そのまま定跡化しています。
結果2図で①△2四角はかまわず▲4四歩!が厳しいため、実戦は②△2一角とひねりましたが▲7七桂~▲4四歩で先手が快勝しました。
「攻めの主導権が相手側にあるから、いつも一方的に負けてしまう……」
と受け身がちな人生に嫌気が差したノーマル振り飛車党の貴方。
──どうぞ、ご安心ください。
7月23日に発売される『奇襲完全撃退マニュアル50』に右四間の対策をバッチリ記してあります!
続きはWebで、、、じゃなかった、本の中でお会いしましょう!








