2026.07.16
《ヤバい奇襲》 第12回【猫だまし】—奇襲の"ネコ"をかぶった本格戦法
ひきこもりブロガーの二歩千金(にふ・せんきん)です。
7月23日にマイナビ出版より『奇襲完全撃退マニュアル50』という奇襲破りの本が刊行される運びとなりました。
本書では、江戸時代から続く伝統的な奇襲、アマチュアが考案してネットで大流行の奇襲、トッププロも採用する現代調の速攻作戦まで、幅広く収録しております。
⇩第11回の記事はコチラ⇩
今回のテーマは、おそらく皆さんも一度くらいはやられたことのある、、、
ジャジャーン、「猫だまし」!!
──えっ、そんな戦法、聞いたことない?
フフフ…そうでしょうとも。
だって今は「初手▲7八飛戦法」の呼び名のほうが有名ですからね。
初級編 ~ニャンだ、この初手は?!~
それでは「猫だまし」の狙い筋と駒組みをご説明しましょう。
初手に▲7八飛(第1図)と指します──はい、終わり(笑)。
読者「いやいや、流石に冗談ですよね?」
ワイ「マジです」
読者「……」
説明しよう!
「猫だまし」というのはもともと相撲用語で、立ち合い(試合開始)と同時に相手の力士の眼前で『パァン!』と両手で大きな音を鳴らし、びっくりさせる奇襲作戦のことを指します。
──で、この初手▲7八飛なんですが、
開始早々に、左手(8八角)に右手(2八飛)を『パチーン』とくっつける様子(▲7八飛)が相撲の「猫だまし」に似てるよね。ぎゃはは、ウケる──。
──という、それだけの単純なお話で、
はじめは何の思想体系もない、ただのハッタリ戦法だったんですね。
上級編 ~いまや猫も杓子も▲7八飛!~
ところが、どすこい……間違えた。ところがどっこい。
門倉啓太六段がこの戦法に大幅な改良と工夫を盛り込んで「初手▲7八飛戦法」という一躍メジャー格へと押し上げました!
ためしに後手が2手目△3四歩(第2図)と返したとしましょう。以下▲4八玉△8四歩▲3八玉(第3図)と進んだとき、、、
▲4八玉~▲3八玉の囲いを優先させた効果で、第11回(後手早石田)でさんざん悩まされた△4五角問題をあっさり回避できるのが先手の自慢です(参考図)。
これは角道をすぐに開けない初手▲7八飛が存分に生きた変化といえます。
よって後手は、△8四歩~△8五歩を急いで石田流(▲7五歩~▲7六飛)の組み替えを阻止するほうが得策でしょう(第4図)。
このあと▲7七角△3四歩▲6六歩となればノーマル三間飛車に合流して後手もひと安心ですが、
- ▲7七飛(無理やり石田流)
- ▲7七角△3四歩▲4八玉(門倉本が詳しい)
- ▲7七角△3四歩▲6八銀(僕のオススメ)
などの抵抗があって、どれも一筋縄ではいきません(3は拙著『振り飛車3.0』で取り上げているので興味のある人はぜひ)。
「う~ん、困った……にゃんとかにゃんにゃい(何とかなんない)の?」
と、猫の手も借りたい貴方。
──どうぞ、ご安心ください。
7月23日に発売される『奇襲完全撃退マニュアル50』に猫だましの対策をバッチリ記してあります!
続きはWebで、、、じゃなかった、本の中でお会いしましょう!









