2026.07.07
【将棋ニュース】中に続き山口稀・今井・宮澤が昇級! ヒューリック杯第6期白玲戦・女流順位戦D級8回戦
7月6日、ヒューリック杯第6期白玲戦・女流順位戦D級8回戦が行われ、すべての昇級者と降級点対象者が決定しました。
7回戦までの振り返り
まずは7回戦までの結果を確認してみましょう。
中七海女流三段は7勝0敗で、7回戦終了時点で既に昇級を確定させています。
続いて昇級の可能性があるのは6勝1敗の山口稀・宮澤・渡辺・宮宗、5勝2敗の礒谷・今井です。
最終戦で勝てば6勝勢は無条件に昇級、5勝勢も他の成績次第で昇級の可能性が残ります。
一方で先日、日本将棋連盟の発表で、女流順位戦にもフリークラス制度が採用されることが明らかになりました。
フリークラスになってから一定期間中に規定の成績を挙げられなければ引退となってしまいます。
下位8名に降級点がつき、3つでフリークラスへ降級となります。
今期休場中の井道は既に降級点が2つあるため、降級が確定しています。
また中倉ももう1つの降級点で降級となります。
では8回戦のハイライトを振り返っていきましょう。
6勝同士の直接対決は山口稀に軍配
宮澤紗希女流初段―山口稀良莉女流初段戦は、勝ったほうが無条件昇級を決める大一番。
先手を得た山口稀が三間飛車を採用。
宮澤は居飛車穴熊で山口稀の攻めを待ち構えます。
中盤で石田流から左桂をさばいた山口がリード。着実な攻めで宮澤の穴熊を攻略し、勝ちきった山口稀が自力昇級をつかみ取りました。
中が怒涛の8連勝で首位キープ、渡辺は自力昇級逃す
つづいて中七海女流三段―渡辺弥生女流二段戦。
渡辺はここを勝つと昇級が確定します。
中が先手で、1筋の端歩交換と先手の▲9六歩が入る変則的な横歩取りに(端歩の交換を除くと先後が入れ替わった横歩取り)。
後手の渡辺が青野流で攻勢を図ります。しかし中は的確な対応を見せ、最後は渡辺玉を受けなしに追いこみました。
これで中は負けなしの8連勝で今期の女流順位戦を終えました。
一方の渡辺は、宮宗・礒谷・今井が3人とも敗れなければ昇級できない厳しい状況となりました。
今井が昇級へ望みつなぐ、中倉は無念のフリークラス降級
こちらで紹介するのは中倉宏美女流二段―今井絢女流初段戦。
戦型は中倉の先手雁木に今井が矢倉で対抗。
長らく続いたねじりあいを制したのは今井。中倉の攻めをいなしつつうまく反撃し勝利を収めました。
勝った今井は6勝2敗で昇級は他の成績次第ということになります。
一方の中倉はこれで3つ目の降級点が確定。来期はフリークラスで巻き返しを図ることになります。
島井、30年の現役生活に幕
最後にご紹介するのは島井咲緒里女流二段―梅津美琴女流初段戦。
島井は本局が最後の対局。フリークラス規定が発表される前の女流棋士引退規定によるものでした。
一方の梅津は降級点回避は本局を勝って降級点が他力となる正念場となります。
戦型は後手の梅津がゴキゲン中飛車を採用。対して島井は超速からの穴熊で迎え撃ちました。
島井は穴熊らしく激しく攻めたてますが、梅津の正確な受けでわずかに届きませんでした。
終局は12時54分。島井の最後の対局に幕が下ろされました。
まとめ
ではここで8回戦の結果をまとめて振り返ってみましょう。
なお、長沢千和子女流五段―飯野愛女流初段戦は飯野から体調不良の申し出により、長沢の不戦勝となっています。
既に昇級を決めていた中に続き、山口稀が自力昇級。
今井は8回戦開始時点で他力だったものの、最終局で勝ち、さらに宮澤・渡辺・宮宗・礒谷が敗れたため3位まで大躍進。宮澤も山口稀と直接対局で敗れましたが。同じく昇級を争っていた渡辺・宮宗・礒谷が敗れたため頭ハネの昇級。いずれもチャンスを見事に生かしきっての昇級です。
一方で降級点がついたのは村田・島井・石高・中倉・長沢・飯野・水町・井道の8名。中倉と井道は3つ目の降級点となりフリークラスへの降級となりました。
これにてヒューリック杯第6期白玲戦・女流順位戦D級の全対局が終了しました。
その一局一局は、それぞれの女流棋士たちの歩みとして次へとつながっていきます。


