2026.06.24
《ヤバい奇襲》 第8回【きmきm金】—マント氏「金は横に行けるんです」
ひきこもりブロガーの二歩千金(にふ・せんきん)です。
7月23日にマイナビ出版より『奇襲完全撃退マニュアル50』という奇襲破りの本が刊行される運びとなりました。
本書では、江戸時代から続く伝統的な奇襲、アマチュアが考案してネットで大流行の奇襲、トッププロも採用する現代調の速攻作戦まで、幅広く収録しております。
⇩第7回の記事はコチラ⇩
前回(第7回)の「やばボーズ流」はニコ動発祥の新戦法でしたので、今回も生誕地を同じくする「きmきm金」をご紹介します!
初級編 ~対美濃にはハヤクリ金~
初手からの指し手
▲7六歩 △3四歩 ▲7五歩 △3二金 (第1図)
先手の石田流宣言に対し、4手目△3二金がちょっと変わった出だし。
以下▲7八飛なら△8八角成~△4五角(第2図)で早くも後手が指しやすくなります。
このとき△3二金のおかげで▲7六角の切り返しがありません。
▲6六歩 △3三金 ▲7八飛 △4四金
▲6八銀 △3三角 ▲6七銀 △2二飛(第3図)
よって本進行は▲6六歩と角道を止めましたが、後手は金を3三~4四と繰り出していくのが異色の駒組みです。
さらに△3三角~△2二飛で変則的ながらも相振り飛車になりました。
以下は先手の囲いに応じて△4四金の動きを柔軟に変えていきます。
▲4八玉 △2四歩 ▲3八玉 △2五歩
▲2八玉 △4二銀 ▲3八銀 △3五金
▲5八金左△4四角(第4図)
対美濃囲いには、△3五金~△4四角で2筋にロックオンするのがわかりやすい。
また△3五金が高美濃の発展を阻害しているのも地味に大きい利点ですね。
▲7四歩 △同 歩 ▲同 飛 △2六歩
▲同 歩 △2七歩 ▲同 銀 △2六金
▲同 銀 △2七歩(結果1図)
動かす駒が限られている先手は7筋の歩を換えるくらいですが、一歩を渡したせいで△2六歩~△2七歩の王手が痛打になります。
結果1図で先手玉はたちまち寄り形に。恐るべし、きmきm金の破壊力!
上級編 ~対金無双にはコシカケ金~
▲4八玉 △2四歩 ▲3八玉 △2五歩
▲2八銀 △4二銀 ▲5八金左(第5図)
美濃囲いは木っ端みじんとなったので、2筋に強い金無双がまさります。
▲3八玉型は△2七歩が王手にならないため耐久力があり、△3五金と出ても効果はいまひとつ。そこで……。
△5四金(第6図)
△5四金の腰掛け"金"が、きmきm金でしばしば好位置になります。
次に△6四金と寄られると7筋の歩交換ができなくなるので、その前に▲7四歩△同歩▲同飛が最も自然な進行です。
▲7四歩 △同 歩 ▲同 飛 △7二銀
▲7六飛 △6二玉 ▲4八金上△4四角
▲7七桂 △6四金(結果2図)
後手は△7三歩と安易に打たないのが大事なポイントです。
先手は▲7六飛~▲7七桂で振り飛車の理想形といわれる石田流本組みをめざしますが、そこで△6四金!?が機敏な一着。
結果2図は次に△7五歩の押さえ込みが厳しく、それを避けようと▲6五歩(桂)には△同金!(第7図)で先手しびれています。
僕は先手側を持つ機会が多いのですが、きmきm金の独特すぎる金の動きにいったい何度やられたことか……(苦笑)。
「世の中は金・金・金。そのうえ将棋まで金に振り回されたくないわ!」
といきすぎた資本主義に疲れている貴方。
――どうぞ、ご安心ください。
7月23日に発売される『奇襲完全撃退マニュアル50』にきmきm金の対策をバッチリ記してあります!
続きはWebで、、、じゃなかった、本の中でお会いしましょう!













