2026.06.16
【今日は何の日】2022年、羽生善治九段が1500勝達成! 特別将棋栄誉敢闘賞ってなんだ?
4年前の6月16日、第81期順位戦B級1組で羽生善治九段が山崎隆之八段を破り、通算1500勝を達成しました。それと同時に、羽生九段には特別将棋栄誉敢闘賞が贈られました。
特別将棋栄誉敢闘賞ってなんだ?
びっくりするぐらい長い名称ですが、これには理由があります。
将棋界では通算勝利数に応じて日本将棋連盟から賞が贈られます。
最初に創設されたのは将棋栄誉賞。
1984年の「第10回将棋の日」にて当時600勝以上を達成していた以下の9名に贈られたのが始まりです。
- 木村義雄十四世名人
- 大山康晴十五世名人
- 加藤一二三名誉十段
- 二上達也九段
- 内藤國雄九段
- 有吉道夫九段
- 中原誠十六世名人
- 米長邦雄永世棋聖
- 花村元司九段
そうそうたるメンバーからもわかる通り、通算600勝とは非常に難しいものです。
現在の将棋界では竜王戦や名人戦を始めとする8大タイトル戦に加え、NHK杯や朝日杯といった一般棋戦などを含め、多くの棋士は12~15の棋戦を戦うことになります。
その多くは一度負ければ終了のトーナメント戦であり、勝ち続けなければ対局数自体が増えていきません。
ましてや1984年当時はいまよりも棋戦数が少なく、9名の受賞者がいかに並外れた成績だったかがわかります。
今日に至るまで、総勢400名以上の棋士・女流棋士が誕生しましたが、そのうち600勝を達成したのはわずか68名(うち清水市代女流七段と中井広恵女流六段が女流棋士で、中井はフリー棋士のため受賞対象外)。
まさに将棋指しとしての栄誉を称える賞と言えます。
今なお続く羽生伝説
その後、将棋栄誉敢闘賞(通算800勝)、特別将棋栄誉賞(通算1000勝、通算1200勝)もつくられます。
さらに2022年4月、通算1500勝を達成した棋士に贈られる特別将棋栄誉敢闘賞が新設されました。
将棋栄誉賞が創設された頃にはまさか1500勝を達成する棋士が現れるなど考えもされなかったでしょう。
賞の名前がこれだけ長くなるのも納得です。
そして同年の6月16日、つまり4年前の今日、羽生善治九段が達成しました。現状、将棋界で唯一の受賞者です。
この時点でデビューから35年たっていた羽生九段は、年間40~41勝というペースだったことになります。
1年のうち40局指す棋士だけでもかなり限られますが、これは勝った局数だけですからまさに異次元です。
2026年6月16日時点で、次に1500勝に近いのは谷川浩司十七世名人(1412勝)です。
あの藤井聡太竜王・名人ですら現在452勝(未放送のテレビ対局等を除く)。デビューからまもなく10年が経過する藤井竜王・名人ですが、仮にこれまでと同じペースで勝ち続けると単純計算しても20年以上かかります。
また、タイトルの過半数を保持し予選を戦うことが少ないため、なかなか対局数が伸びないと考えられます(それはかつての羽生九段もそうでした)。
羽生九段は現在なんと1624勝。2026年度に入ってから既に10勝をあげており、衰えを見せません。
これからも羽生九段は勝ち星を重ね続け、きっと私たちが想像すらしなかった未来を見せてくれるに違いありません。
それではまた!
