2026.06.11
《ヤバい奇襲》 第4回【浮雲】—"雨季"になると"浮き"足立っちゃうよね……
ひきこもりブロガーの二歩千金(にふ・せんきん)です。
7月23日にマイナビ出版より『奇襲完全撃退マニュアル50』という奇襲破りの本が刊行される運びとなりました。
本書では、江戸時代から続く伝統的な奇襲、アマチュアが考案してネットで大流行の奇襲、トッププロも採用する現代調の速攻作戦まで、幅広く収録しております。
⇩第3回の記事はコチラ⇩
さて第4回のテーマは、第3回にもちょろっと登場した「浮雲戦法」。
ウキウキ飛車とか、目くらましとか、色々な別称があるんですけど、総合戦法として確立したのは島本亮六段の功績だと思っているので、同先生に敬意を表してここでは「浮雲」で統一します。
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初級編 ~浮き草のような歩を狙え!~
初手からの指し手
▲2六歩 △3四歩 ▲2五歩 △3三角
▲2六飛(基本図)
▲2六歩~▲2五歩を決めて、飛車を2六にフワッと浮くのが本戦法の出だし。
後手はのんびりした手を指すと、すかさず▲3六飛で3四の歩取りが受からず、先手が早くも実戦的に一本取った形になります(参考1図)。
よって3筋の歩をあらかじめ下支えする△3二飛(第1図)は最も自然な受け。
ところが、ここから▲7六歩△4四歩▲3六飛△2二角▲4六飛△4二飛▲2六飛△3三角▲3六飛(第2図)まで進むと……あら不思議!
まるでパズルのような手順で3四歩が受からなくなっています!
もちろん一歩得したからといって実際に勝てるかは別問題ですが、いかにも相手をハメてやった感じがして先手の気分がよいですよね(ニヤリ)。
なお、この一連の揺さぶりは「目くらまし」と言って、湯川博士著『奇襲大全』で初披露されました。
上級編 ~「相」浮き浮きのカオス~
浮雲の基本図に巻き戻します。
さっきの△3二飛は振り飛車党の手でしたが、後手が居飛車党なら△8四歩▲3六飛△8五歩(第3図)と相掛かり模様で来られるかもしれません。
以下、①▲3四飛と歩に飛びつくのは△8六歩▲同歩△同飛(参考2図)で、先手は角頭を守る適切な手段がありません(▲7八金は△8七歩で角が死ぬ)。
かといって、②▲7八金のような凡庸な受けは△8四飛と浮かれて「相ウキウキ」という誰も得をしなさそうな謎の戦型になります(第4図)。
3四歩を無条件で守られてしまっては、形勢の善し悪し以前に「相手の意表を突く奇襲戦法」としては失敗といえます。
そこで、③▲9六歩△8四飛▲9七角が、後手に楽をさせない派手な動き(第5図)。
後手は5三地点を△6二銀・△5二玉・△4二銀など何らかの方法で守りますが、なんでも▲7五角!と飛車の肩に飛び蹴りを食らわせます(第6図)。
以下a. △8二飛の撤退には喜んで▲3四飛、b. △7四飛も▲6六角と角をぶつけて乱戦に持ち込めば、先手は盤面を広く使って奇襲らしく戦えます。
「あーもうっ!そんなフワフワした奴に振り回されるなんて御免だ!」 と、地に足のついた序盤を望む貴方。
──どうぞ、ご安心ください。
7月23日に発売される『奇襲完全撃退マニュアル50』に浮雲の対策をバッチリ記してあります!
続きはWebで、、、じゃなかった、本の中でお会いしましょう!












